例によって(両毛ガーデン紀行との)看板どおりの内容になかなか至りませんけれど、
茂林寺
、ダークダックス館林音楽館
を訪ねたところですでに昼飯タイムと相成りました。
ま、昼は軽めにとも思っておりましたし、館林の名物ともなれば取り敢えず「うどん」。
観光客向けにガイドマップまで作っているようですから。
ですが、紹介されているお店の多くは茂林寺近辺ではなく
館林の中心地(駅で言うとお隣)あたり。
そこで、音楽館の受付の方に「ここいらでお薦めのうどん屋はありましょうや?」と訪ねたところ、
いやはやダークダックス好きが昂じてこの音楽館を作った方というのが、
そもうどん屋さんの社長であったとは。
受付の方がそこの従業員ということではなさそうながら
一応(社長に気を使ってか)そのうどん屋さんの場所を教えてくれましたですが、
やはりちと距離がありそうですので、残念ながら見送り。
「その代わりに近くで」と別の店を紹介してもらったですが、これが本当に近く。
音楽館の目の前に広がる茂林寺観光駐車場を斜に横切ったところで、
店の隣には探しあぐねた公衆トイレが…と、これはもう済んだ話ですが。
店の構えは観光地にありがちな、土産物屋半分、食堂半分というふうでして、
入口に掛けられたのれんは街中でよく見かけるこれですね。
おいおい、そば屋じゃないの…といささかへたれを感じるところながら、
「近所の人もたまに食べ行くよ」という店なれば、近所の人が食べたいのは
うどんばかりではないでしょうからねえ…。
それでも店の脇には「うどんの里館林振興会」の幟旗が翩翻と翻っておりましたから、
「館林うどん」の仲間が供されることには間違いなさそうです。
が、そもそも何故に「館林うどん」なのか?でありますよね。
その辺りを探っておきたいところですが、
元より東毛地方(館林を含む群馬県東部あたり)は良質の小麦がとれる産地として知られ、
江戸期にはうどんが将軍家への献上品となるなど、歴史的にも背景があるようです。
明治になって工業化が推進される中、
小麦産地ならではの製粉所(これが現在の日清製粉となるそうな)が設立され、
めん類製造でも館林は知られるようになっていったそうです。
それでも「うどんの里館林」なる町おこし的な取り組みは
比較的最近で1994年以来とのことですから、観光客にとっては
同じ群馬でも水沢うどん ほどの知名度はないように思われますですね。
と、ひとしきり謂われを辿ってしまいましたが、立ち寄ったのはうどんを食すため。
特に観光客に媚びて?凝ったメニューなどないお店でオーダーするのは、
暑さの増してきた時期に茂林寺近くで食べるわけですから、
もはやこれしかない「冷やしたぬきうどん」です。
写真に撮るまでのこともない、何の変哲もない冷やしたぬきですけれど、
コシがしっかりして、いい塩梅ののどごし。おいしくいただきましたですよ。
差し当たりお腹を満たしたところで、いよいよ「ザ・トレジャーガーデン館林」へ。
茂林寺沼を取り巻く湿原を抜けていくことになります。
一面鬱蒼と茂った草原で、沼などいったいどこにあるのやらと思いましたら、
途中にあった橋の上に立って見ればようやっと「沼だ!」と分かるくらい。
あたかも映画「サイン」の麦畑でもあるかのような遊歩道を通り抜けて、
さあてようやっとひとつの目的地にたどり着いたのでありました。