朝晩はだいぶ涼しくなってきました。
ちょっと前までは、寝床に横になってタオルケットも何も掛けずにいても
すぐに汗ばんできて…という感じでしたが、
ようやく温みがイイ気分というな気がしてきましたですね。


と、昨夜も横になって一枚かけて、さあて寝るか…という段になってですね、
はたと気がつきましたですよ、「そうか!」と。


常々思っていたことですが、
どうしてこうJR東日本では妙な日本語の言い回しが使われるんだろうかと。

見聞きするたびにピクンとしてしまいますけれど、ここではひとつの例を。


トラブルが多くてダイヤが乱れがちで(首都圏では?)有名なJR中央線の快速電車では、
「中央線は○○の影響で遅れが出ています」云々といった情報を

ドア上のモニターでまま見かけます。


表示を見ては「今回はなんだ?」と思うわけですが、
車両故障の影響?なるほど。
人身事故の影響?よかぁないけど、なるほど。
先日のように台風の影響というのもあれば、
台風ほどではないですが、豪雨や強風の影響といったものもありますね。なるほどです。


そして、もうひとつ。
線路内への人立入りの影響??


要するに線路の敷かれたところに誰かしら入り込んでしまったことが確認されたため、
危険がないかどうか点検を行った…故に遅延が生じているということなんでしょう。
意味はもちろん分かります。


が、「中央線は、線路内への人立入りの影響により遅れが出ています」という言い回しは、
文法的におかしいてなことはないにしても、違和感ありませんですかね。


ごくごく普通の日本語として言うなら

「線路内に人が立ち入った影響で、中央線には遅れが出ています」とでもなりましょうか。


何が言いたいかと言いますと、「人が立ち入った」という動詞的な表現を
無理無理(と個人的には思うわけですが)「人立入り」という名詞的なひと言に

置き換えてしまっているということなんですね。それが違和感のもとなわけです。


で、寝ようとしたときに「そうか!」と気がついたことに戻りますが、
表示される項目をパターン化するための策だったのだなということなのですよ。


車内モニターに表示される「○○線は、○○の影響で遅れが出ています」という表現。
JR東日本管内のどこかしらの路線に何かしらの影響で遅れが出ることはままありましょうから、
基本的な外枠の文章は定型化されていた上で、「○○」の部分は選択肢から選んで入力し、
それが表示されるといった仕組みなのかなと。


その際、「○○線」の部分は特に工夫することもなく

管内各路線名をリスト化しておけばいいわけですが、
「○○の影響」の部分はおよそ想定される限りの選択肢を

簡便な名詞形でリストアップしておく必要が出、そうした制約の中で

生み出されたのが「人立入り」といった妙な言い回しだったのでしょうね。


考えてみれば、駅のアナウンスでも

「次の電車は○時○分発、○○行き電車です」も自動音声化された当初は、
全ての言葉が同じ音声でアナウンスされてはいるものの

「○時○分発」と「○○(行き)」の部分が全体の中での抑揚が実に奇妙なものになっていて、

これは部分的に当てはめているに違いない!と思いましたが、
似たようなことがモニターの表示でも行われているのでしょう、たぶん。


こうしてJR東日本のモニター上で使われる妙な言い回しの

理由に想像がついたことはまあ良いとしても、考えてみると、

他のところでもこの何でも名詞っぽくしてしまう言い回しに気付かされることがあるなぁ

とは思いますですね。


ちと気に掛けていると、ざくざく見つかるような気がする。
そのときにはまた考えを巡らせてみるとしますかね。