先に伊香保温泉 に行きましたときにも、
観光地にはどうしてこうも妙な美術館・博物館がたくさんあるのか…てなことを言いましたけれど、
那須にもありましたねえ、山のように。
定番と思われるガラス工芸では「エミール・ガレ美術館」があり、
やはりあちこちにあるオルゴール系はまさに「那須オルゴール美術館」がある。
そして、テディベア・ミュージアムもクラシックカー博物館も。
なんだこりゃ系としては「大麻美術館」という看板に目が点になりましたが、
これは繊維としての「麻」の博物館らしい。
「戦争博物館」の看板の下、朽ちはてたような軍用機が置かれているところは
どうやら個人の蒐集物の展示ながら意図としては恒久平和を願っているようで。
さらには「スーパースター博物館」という看板も見かけましたが、
いったい何を展示しているのでありましょうか。
ひとりで行ったのであれば、
こうした所を巡ってみて「とんでもねぇなぁ」と突っ込みを入れて回るという楽しみもありますが、
そうそう両親を引っ張りまわすこともできず、ここではピンポイントでまともと思われるところを厳選し
訪ねたというわけであります。
で、出かけた先は「藤城清治美術館」。
今年の6月15日にグランド・オープンを迎えたばかりという新しい美術館ながら、
TVででも紹介されたのでしょうか、連日大賑わいをしているらしい。
確かに続々と来場者がありましたですねえ。
やっぱりひと目で分かる個性を持った影絵作品は人気なのでしょうね。
改めてみると、単なる影絵とは一線を画して、多彩な色遣いには目も眩まんばかりでありますし。
ですが、出かけた数日前にあった落雷で空調システムが壊れてしまったそうで、
館内の暑いこと、暑いこと。
影絵ですので、全ての作品に裏から照明を当てているわけですから、
推して知るべしでありましょう。
ただ、この暑さにたたられたせいばかりではありませんが、展示具合の印象でしょうか、
個人的には昇仙峡にある影絵の森美術館の方が楽しめたように思いますですねえ。
(藤城作品が多いものの、それだけではない雑多な展示もまた面白く・・・)
ちなみに入場券売り場で「89歳以上」の割引料金に目が留まったものですから、
両親を顧みて「もそっと頑張っていれば、割引になるな」と言ったところ、
受付の方いわく「藤城先生が今89歳ですので、この割引は来年は90歳になります」とのこと。
いやあご存命でらしたのですなぁ。
そして作品を見るにつけ、いわゆるメルヘン(日本語に同化してるイメージですが)を描くことは
「三つ子の魂、百まで」といったところなのかと思ったのでありますよ。