この本も読みごたえあります。

 

AIを引き合いに出していますが、、それよりも現在の資本主義社会の問題をあぶりだしている感じがあります。著者としては社会主義的な社会もそれなりに評価していますが、それには違和感を感じるところもありますね。

 

 

 

インターネットやChatGTPのような人間の作業を補完するAIが社会の在り方を大きくかえるパラダイムになると確信しており、支援ツールの筈のAIやインターネット上の情報ベースが逆に個人の心証、価値観、思想に影響していくだろうという。

その点は、合意できるものかと思います。

 

表現としては、西洋的思想をベースに現在の状況を鑑み、それを人間が相克していくにはどうしたらよいかをものすごく考えられています。

ちょっとだけ東洋的思想についてもコメントいれていますが、それは理解できないようです。

 

自己啓発にもAIが利用され始めています。アプリありますよね。

個人のデータを収集することで、さまざまなパターンの状況を把握し、より個人にあう適切なアドバイスや、トレーニング方法を示唆してくれます。下手なトレーナー・コーチのアドバイスより的確かもしれません。

しかしAIは以前にも話しましたようにかならずバイアスがかかるもの。それについて筆者も危険性を指摘しています。

また、個人の内面の問題をネットにさらけ出し、自分がこれだけインプルーブしたことを公表する。

(昔であれば、教会に行って懺悔するところw そして教会が情報を握ることで教団が強化されるw)

そして、公表することでマネタイズする。。

結局、内面の問題も、資本主義に取り込まれていく。

それが、現在のテクノロジーでより簡易にできるようになっている。

 

前半で、問題点をあぶり出し、

後半、その危険性にとりまれないために解決策を提案しています。

解決策については、、皆様お読みになってください。

私が所感を述べるとそれだけでバイアスがかかります。

 

 

(個人的観想)

自己啓発はコロナ禍がもたらした世界にひろがるブームの一つでしょう。

マインドフルネスとか、ヨガを部分的取り入れて、心の安定を図る。

結局、仕事に振り回され、精神的に疲弊するのを、ごまかすカンフル剤的なものになっております。

というか、自己啓発系の情報って、そのようなものが多い状況ではないでしょうか?

 

私自身、こうやってブログにアップしていること自体も、システムに取り込まれているのでしょうw

 

ただ、著者も危険性だけでなく、社会システムを変換させるツールとしてAIや自己啓発ブームを使うことはできるのではないかと期待しています。

 

私は、東洋的思想のもと、現在の社会システムの打開を目指したいです。あくまでネットやAIはツールにしましょ。