いつも、イヤな思いをしたことばかり書いてしまうので、

夫を亡くして以来、うれしかった言葉や行動を思いだしてみた。

 

かつて、夫が少しお世話をしたことのあるヤンチャだった男の子(といっても今はりっぱな中年おじさん)から、

「ときどき、○○さんのこと、思いだしてます」と言われたこと。

 

葬儀の時、ほかの知りあいと喋ることなく、一部始終をじっと見届けてくれた夫の同僚。

ついこのあいだ、そのことが自分にはとても有り難かった、と伝えたら、

すごく真面目な顔で頷いてくれた。

 

別の同僚は、大好きだった沖縄のかりゆし姿の夫を見て「ナイスです! ○○さんらしいです」

と大泣きしながら言ってくれた。

 

仕事で夫と同じ立場になった後輩は、

「○○さんが生きていたら、こんなとき、何て言ってくれただろうか、相談したかった」と。

 

……ふり返ってみると、遺された私にかけられた言葉で良かったことは、

やっぱりあまりない。残念ながら。

 

人間性のちがいかなぁ。

夫は良い人だったから。