夫が亡くなって1年後、「姻族関係終了届」を提出した。
手続きはいたって簡単で、市役所で書類一枚に記入。
誰の許可も要らないし、親族に知らせる必要もない。
遺族年金や相続関係にはまったく影響がない。
とはいえ、この届をわざわざ出す人はどれだけいるだろうか。
私の場合は、夫の両親はすでに他界している。
だから、夫亡き後、舅姑の介護をしなければならないのは納得できない……等々の理由はあてはまらない。
残念なことに、結婚当初から夫の親兄弟や親族と折りあいが悪かった。
はじめの数年間は、自分なりに努力はしてみたつもりだったが、どんどん関係が悪くなった。
なぜこんなにも排除されるのだろうと悩んだ。
夫に不満はなかったけれど、親族のことでは苦しんだ。
そして、私なりの結論を出した。これは「異分子の排斥」なのだ。
学歴もなく自営業でずっとやってきた私の実家と、大学を出た公務員だらけの夫の一族。
異分子を面白がる、あるいは、どうしても理解しがたければ最小限の接触のみに留める、というのが私のスタンス(基本的に)。一方、かれらは攻撃して屈服させようとする。
ああ、こう書いていても自分は性格が悪いなと思う。
そんなこんなで、上記の届けを出すに至った。相談したのは私の子どもたちのみ。
「お母さんの思うようにすれば」というのが彼らの考えで、娘に付きあってもらって役所で届けを出した。これは自分自身へのひとつのけじめだと思いつつ。
それからどうなったか。
気持ちの面と、実際の面で。
長くなったので、それはまた今度。