自治医科大学のあれこれ 入学試験に関して Part2 | KMMのブログ

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人口700人程の村にある僻地診療所での勤務が終わり、現在は大学病院で勤務しています。
診療を通じてたことや、個人的に気になったことなど適宜書いていこうと思います。

今回も、前回に引き続き自治医大の入学試験に関して少しお話ししようと思います。

 

先日youtubeで自治医科大学と検索したところ、とある教育系のyoutubeで自治医大の入学試験に関して分析・解説している動画がありました。そこで「自治医大は防衛医大と同様併願ができます」と言っていたのですが、これは大きな間違いです。まず簡単に自治医大の受験の制度について説明していこうと思います。

 

自治医科大学の入学試験に関する基本的な情報です(令和2年のケースで話します)

① 入学試験にセンター試験の点数は加味されません

② 令和2年は 1月27日 各県の県庁で 学力試験施行→同日学力試験及第者が発表されます

③ 翌1月28日 学力試験及第者は各県の県庁で面接を受けます。(ここまでが一次試験です)  確か個別面接だけだったと思いますが、県によって少し違うかもしれません。

④ 1次試験合格者(1月31日に1次試験合格者は発表されます)は、2月6日自治医科大学で施行される2次試験(小論文と面接)を受験することが出来ます。ここでの面接は個別面接と集団面接の両方があります。

⑤ 令和2年 2月14日 2次試験の合格者が発表されます

⑥ 二次試験合格者は2月25日の国公立医学部の前期試験受験日と、3月12日の後期試験受験日を、県庁で過ごす(入学の手続きなど行う)ことが義務付けられています。このどちらか1日でも行かなければ、自治医大の合格は取り消されます。ここまで行って、自治医科大学の合格が確定し、晴れて入学することができます。

 

以上が自治医大合格への簡単な流れです。なので

自治医大に不合格→国公立医学部は受験できます

自治医大に合格→自治医大の合格を辞退しない限り、国公立医学部は受けれません

ということになります。

 

三重県庁のホームページで、三重県における自治医大の合格の倍率などが載っていました。

(自治医科大学 三重県 と検索すると出てきます)

一番上の段が全受験者、2段目が筆記試及第者(2日目の県庁での面接に行ける方)、3段目が1次試験合格者(自治医科大学での小論文と面接を受けられる方)、一番下が自治医大合格者です。

平成31年度でいうと、52名受けて2人しか合格できない狭き門です。東京や埼玉など都心部は100人以上受験されますので、当然より狭き門となります。

 

自治医大の合格の通知が来て、合格を辞退する方は当然ゼロでははありません。

1位合格の受験生が辞退したので県3位・4位で合格したという話も、ちらほら聞きますが、数は本当に少ないです。

国公立医学部の練習であったり、力試しのために受けるには、自治医科大学の入学試験は本当に負担が大きい試験日程となっているかと思います。なのでおすすめはできません。

 

ちなみに私のケースでいうと、2次試験の合格の連絡は2月14日の朝9:00頃に県庁から電話がかかってきて、自治医科大学入学の意思があるか聞かれました。(第一志望校だったので、「あります」と答えたのを覚えています。)

おそらく県庁の方は、1位合格者から順に連絡して、入学の意思を確認しているのだと思います。

 

今日のところはこの辺で、また自治医科大学の入学試験のこと、大学生活、また僻地医療などについて、適宜書いていこうと思います。

 

自治医大のプチ情報: 栃木県にあります、最寄り駅は自治医大駅です。最寄りの医学部は獨協医科大学で同じ栃木県内にあります。(距離でいうと15km程離れています)

 

ではでは