copilot君に山海経の中の一、西山経のイラストを引き続き描いてもらいました。

 
 

 山海経にどんな経があるのかは以下をご参照ください。

 

 描き方ですが、「以下の説明文の動物或いは妖怪の絵を描いてみてください。『…』」という命令文を投げました。『…』には山海経の生物描写を適宜入力しています。今回は「西王母」です。それではいってみましょう!

 

 

西王母。「その状、人のようで豹の尾、虎の歯でよく嘯き、おどろの髪に玉の勝をのせ、天の厲と五残を司る。」

ええ…私の知っている西王母は袖と裳裾をたなびかせて一緒によじ登ってくれる絶世の美女なのですが…と、もちろんこれにはからくりがあります。私が知っているのは室町時代の日本における西王母です。つまり、西王母は誕生当初とその後しばらくしてからの姿が全く異なるのです。どのように変化したのか、というと美女化したわけですがどうしてでしょうか。

 

「西王母 変化」で検索してみました。

4番目の「西王母と桃の関係性: 不死の薬と仙桃・蟠桃」の中で紹介或いは引用されている「西王母伝承の変化について」が気になりますが、

検索したところ図書館に行かないと読めないことが分かりましたので、

 

 「西王母と桃の関係性: 不死の薬と仙桃・蟠桃」に西王母の変化部分が引用されていたらいいなあ、と思いながらこちらを読みます。…やりました!西王母の変化について載っていました!ということで時系列でまとめますと:

 

中国最古の類語辞典「爾雅」:西王母は一地方(もしくは国)である。…現代日本人の十八番『擬人化』のような現象がここで起こったのでしょうか。

 

我らが「山海経」:西王母は半人半獣の神。天の災いと五刑を司る。※五刑とは古代中国における刑罰です。wikipediaの五刑のページ 律令時代の日本でも使用されました。

 

中国最古の旅行記「穆天子伝」:多くの獣とともに暮らす天帝の娘。※ここと「山海経」は前後している可能性があるとのことです。

 

戦国時代の思想書「荘子」:不老不死の女神。

 

「淮南子」の地形訓、「覧冥訓」:不老不死の仙薬を持つ存在。

 

となりました。ここまでが中国に道教が広まる以前の西王母です。なんとなく土地を表すものに半獣→人間の姿の女神として肉付けがされ、不老不死を会得し、更には他者にそれを施す存在となりました。順調に設定が盛られています。

 

 道教成立後はどうでしょうか。まず、道教のトップ女神にして絶世の美女になります。そして最終的には

・女仙すべてを支配

・崑崙山の統治

・不老不死の桃園の管理

など様々な仕事をこなすようになります。

※参照した「西王母と桃の関係性: 不死の薬と仙桃・蟠桃」を閲覧なさりたい方は、論文名で検索をお願いいたします。リンクを貼ったらエラーが出てしまい記事の保存ができなくなったため、リンクを貼るのは諦めました。

 

 日本に入ってきたのは、十中八九道教のトップ女神としての西王母でしょう。因みに、のぼっているのは天路で、のぼった先は天界だそうです。ではなぜ、道教は西王母を美女にしたのでしょうか?Google君は「司るものが刑罰から長寿になったため」とか「道教のトップ女神になったため」といっていますが、

「醜く恐ろしい永遠の命ホルダー」も「不老不死の秘薬や桃を不届き物から守る悪鬼羅刹のような女神」も「陽の対照としての醜い陰の者」も「天界を恐怖で支配する悪鬼羅刹のような女神」も「皇帝に不老不死を授ける悪鬼羅刹のような女神」も別に問題なくドラマチックに成立するような気がします。悪鬼羅刹を臣従させる皇帝、とか強くて頼りがいがありそうではありませんか!さておき、調査の方向性を変えてみましょう。

いくつかの説や論文を紹介してもらいましたが、その中に「確かにこれは美女でなければ」と納得できる説がありましたのでそちらを。

 

 また、先ほどは否定しましたが、What is beautiful is good.から考えると、不老長寿の授与という良いことをしてくれる神が美しくないはずがない、という主張が成立するようにも思えます。

 

 人類って面白いですね。

 

 最後に、「西王母描いて」とcopilot君にねだって描いてもらった西王母です。

 

 

 西山経はまだまだ続きますが、長くなってしまいましたので、今回はこの辺で。ここまでお付き合いいただきありがとうございました!

 

 

広告について:気が向いたら読んでみてください。いろいろな出版社が出していて驚きました。私が持っているのは平凡社ライブラリーのものです。漢字の読みはこちらに依っています。

 

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