今週はひどい目に会いました。どれくらい日本で話題になってるかわかりませんが、さすがに今回ばかりは書かざるを得ません。

ご存じの方も多いと思いますが、今週テキサスは歴史上稀に見る大寒波に襲われました。私の住んでいるデントン郡は、15日月曜の深夜にはマイナス18度を記録していました。外はガンガン雪が積もっていました。



2月16日早朝に部屋からとった一枚。ここは本当にテキサスか……?

寒さで発電機の故障や需要の増加が発生したため供給が追い付かず、計画停電が実行されました。私のところはひどい時でも1時間停電→1時間復旧というパターンで、復旧してる間は暖房をつけたりパソコン・スマホを充電できたのでマシでした(真っ暗闇の中充電したパソコンで論文読んでたのはなかなか院生の鑑だったなと自負してます笑)が、ひどいところでは50時間以上一回も復旧しなかったところもあるようです。私の部屋は寒くても華氏45度(摂氏7度ぐらい)でしたが、室内が氷点下になったところもあるようです。テキサスはこの影響ですでに死者が少なくとも20人以上出ているようです。

さらに水問題も発生しました。テキサスの住宅はこんな低気温になるなんて考えてないので、ほっとくと水道管が凍ってしまいます。そのため、当初はある程度水を出しっぱなしにしていくように指示が出されていました。ところが、どうやらそのことで水不足が発生し、また多くの家庭で水の供給が途絶えました。私のComplexは3日前からずっと断水状態です(木曜に2時間だけ復旧しました。また、同じ日に友達にシャワーを借りられました)。食器も洗えないし、トイレも雪を溶かしてなんとかする始末です。また、水道水の浄水機能も働いておらず、細菌やバクテリアが繁殖している可能性があるために、飲み水として利用する時は必ず沸騰するようにという指示も与えられています。いまだにこのboiled water noticeは撤回されていません。

大学への影響も深刻で、今週は休校になりました。道路が凍ったり、インターネットにアクセスできなくなる学生のことを考慮して、雪が降ったら基本的に休校になるみたいです。また、よく事情は知らないですが、停電かなにかが原因で大学のサーバーが落ちて、CanvasやmyUNTといった大学のサービスが一時利用できなくなっていました(Canvasは一応使えるようになりました。他のサービスはまだっぽいです)。政治学部のウェブサイトも落ちたままです。

ひどい状況ではあるのですが、停電も十数時間とかではなかったですし、断水も周りの友人に頼れますし、私の置かれている状況はまだマシな方です。いまだにもっと凄惨な状況に置かれている人がテキサスにはたくさんいます。

土日には気温も上がっていつも通りのテキサスが戻ってくると信じてますが、政治が失敗するととんでもない被害がもたらされるのだなと身をもって実感しました。今回の停電も電力セクターの民営化が大きな原因の一つですし、テキサス州上院議員のテッド・クルーズ(Ted Cruz)は大寒波で住民が苦しんでる中、メキシコのカンクンに家族とバカンスに行ってバッシングを食らっています。今回の出来事が共和党にとって逆風になるのかどうかは定かではありませんが、長らく共和党の牙城だったテキサスにも大きな変化が訪れるかもしれません。



パンデミック、BLM、選挙、そして今回の大寒波と、我ながらすごい留学生活を送ってるなと思います。将来中島みゆきの『時代』よろしく、「あんな時代もあったねと きっと笑って話せる」といいなと思ってます…

というわけでテキサスから生存報告でした。ではでは。