こんにちは!

 

 

助産師のあおちゃんです照れ

 

 

今日は読本の紹介です。

 

 

「なぜ共働きも専業もしんどいのか」~主婦がいないと回らない構造~

 

 

 

 

2019年に発刊された新書で

 

中野円佳さん(著者紹介)というジャーナリストの方が執筆したものです。

 

 

子育ての相談などを日々聞いていて、

 

まさにこのタイトルのように、

 

専業主婦でも共働きでも、どっちもがしんどいよなぁと思い

 

その背景を学べたらと思って読みました。

 

 

 

  概要

 

 

1950年代の高度経済成長があった時代から、専業主婦前提の社会がつくられてから、

 

現在では、専業よりも、兼業主婦の割合が増えてからもう20年も経っている。

 

社会はいまだに専業主婦前提の社会から抜け出せておらず、

 

子育て中に本格的に働くことは困難である。

 

家事育児は年々複雑な業務として質を求められている。

 

専業主婦は、専業であることにうしろめたさを感じており、

 

兼業は、早くから保育園に預けることや職場でも十分に働けないことなど

 

別のうしろめたさがある。

 

どっちもハッピーとはいかず、

 

とりわけ、3歳までの子供を抱える家庭は、

 

共働きも、専業も、両方にそれぞれにしんどいことがある。

 

 

 

  良かった点

 

 

普段は医療系の読本をよくするのですが、

 

こちらはジャーナリストの方ということで視点が広い(普段ふれにくい分野)点が

 

私にとっては新鮮で面白かったです。

 

中身にはジェンダー格差のことや、男性学のお話も入っています。

 

日本の高度経済成長からの歴史にも触れており、

 

「家事のしすぎが日本を滅ぼす」(佐光紀子著)の話題では、

 

便利機器の導入も、自分でやることを増やしている、とのこと。

 

1980年代に上下水道が完全に整備されたことや

 

バスルーム、冷蔵庫、洗濯機やガスを使った炊事も普及し、

 

民衆の階層に関わらず家事労働が標準化された。

 

・・・食洗器や乾燥機などは、私もけっこうオススメすることがあるのですが、

 

家事の水準が結局あがっているので、主婦は休まらない、とのこと・・・・。泣き笑い

 

 

人は、自分の置かれている環境よりも、「誰かとくらべて」

 

「あの人たちより恵まれている」とか「不利である」とか

 

相対的な不満をかかえる。(比べる相手を準拠集団という)

 

という指摘についても、

 

現在はSNSが一般化して、色んな家庭の内情を知ったような気持ちになるにつけて

 

(たとえばインスタにうつるキレイなお部屋や料理、玩具など)

 

近所の人よりも、そこと比べて、自分はできてないと落ち込んだり、

 

もっとあんな風にしなければ、と

 

家事育児水準が無意識のうちに高まるようになっているなぁと非常に感じるのでした。

 

 

また、「小1の壁」についても触れられており、

 

書ききれませんが

 

内容的にも新しく、今本当に悩んでいる保護者(とりわけ女性)の方がみれば

 

自分の置かれている状況は特別なものでもなく、

 

なるべくしてなったものであり、

 

これからは様々な働き方となっていくでしょう、というお話を見ることができます。

 

 

育児の合間に見るには、気軽ではないかもしれませんが

 

 

医療職や保健師、保育士や産後ケアに関わる方など、

 

読んでみると、面白いんじゃないかなぁと思います。

 

 

 

みんなで、意識を変えていくことが大切なのかもしれません笑い泣き

 

(それがむずかしい)

 

 

(おしまい)

 

 

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