こんにちは!
助産師のあおちゃんです
今日のテーマは産後・育児についてです。
バースレビューって?
「出産前にはバースプランを考えよう」で記載した
バースプランについては知っていただけたかと思いますが、
バースレビューという言葉はあまり聞きなじみがないかもしれませんね。
実はバースプランとバースレビューはセットで考えられています。
妊娠中にバースプランを考える目的は、
主体的にお産を考えて頂き、一生に数回しかない
貴重なお産の体験を、満足なものにするためでした。
そして、実際のお産を通して、
自分の思うような出産ができたのか、
わだかまりがないかなど
体験を第三者とともに振り返ることをバースレビューといいます。
どんなに安産でも、
また逆に周りから見て難産にみえても
出産に対する思いはそれぞれ違います。
出産という特別な体験がうまくいったと肯定的にとらえられている場合は
育児への移行や次の出産についても思いをはせたり、
次のステージにすすみやすいです。
しかし、出産という体験が、苦痛や喪失体験として残ることもあります
そこで、想いをしっかりと表出ができないでいると
次の育児というステージにうまくすすめないどころか
自己肯定感を揺るがす事態にもなりえるかもしれません。。。
(※Rubin(1967)は,母親役割の願望と矛盾する状態と出会うと,この心理的過程が改善されるま で母親としての活動に移ることができないとしている)
(※出産体験は,幸福な一面と共に,期待や予想と 現実の不一致を感じる体験となることがあり,その結果,自己への信頼の低下を招いたり,分娩を契機にこれまでの人生を振り返り,自己へのわだ かまりが表面化することもある(小川 2006))
いつするの?
バースレビューは一般的には産後の入院中に
担当した助産師と一緒に行うことが良いとされていますが、
このバースレビューは業務として確立されているわけではなく、
忙しい病院では行っていない場合もたくさんあります。
(私自身も、勤務があわずに、時間がとれずにできなかったことは沢山あります。)
最近では、出産体験については、時間とともに思いも変化するとされており
例えば産後数カ月たっていても、数年たっていても
いつ思いの吐き出しを行ってもよくて、
それぞれの時期でしか気づけないこともあるのではないかとも言われています。
バースプランのような形式はあるの?
特に決まった形式はないので、
☑お産の流れを語っていただいたり、
☑覚えている分や印象の強かったところから話てもらったり
☑赤ちゃんについて話してもらったり
☑バースプランとくらべてみて、どうだったか
☑嬉しかったことや
☑逆に怖かったことや、
☑つらかったこと、などもOK
ありのままの出産について語っていただけたらと思います。
さいごに
入院中に、バースレビューとして改まった場がなかった場合でも
助産師や医師に、
「私のお産って〇〇でしたか」
なんて、声をかけてみても良いと思いますし
パートナーや友人やご両親などと話しても良い発見があるかもしれません。
2人目を出産された方に、バースレビューをしたところ
「一人目の時は、こう話すことはできなかった。ずっともやっと残っていることがあった。どこが不満とかも自分で感じてなかったけど、あの時もっとこうしてほしかったって気持ちが私の中にあったのかもしれない。この子を出産して、やっとあの時の頑張りも一緒にみとめられたと感じた」
といった意見を聞いたことがあります。
これは一例ですが、
私の聞き方が良かったとかではなく、
時間がたって、心のわだかまりがストンと落ちるように、
納得されることもあるようです
出産という体験は、人生の中でも、本当に貴重な体験で
そんなお話を自らの言葉で伝えてもらえることは、
助産師にとっても、大変うれしく、励みになります。
これは、経腟分娩だからとか、帝王切開だからとかは関係なく
すべての産後の方にいえます。
どうか、たくさんの方と
出産体験をシェアしていただけたらなぁと思います
(おしまい)
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