こんにちは!

 

助産師のあおちゃんです照れ

 

 

今回は怖いタイトルですね。

 

 

みなさんも聞いたことはあるでしょうか?

 

 

 

 

「産後クライシス」とは、出産後、数年の間に急激に夫婦仲が悪化する現象のことで、2012年にNHKの情報提供番組である「あさイチ」の中で提唱され、社会的に広がった言葉です。

 

10年前にできた言葉ですが、徐々にその言葉は広まっています。

 

 

これを見た妊娠中の方は、

 

「うちは仲良しだし、夫ともコミュニケーションがとれるから心配ない」

 

と、思っているかもしれません。

 

産後3カ月くらいの方は

 

 

「大丈夫だと思ってたけど・・・あるかもしれん・・・・」

 

と思っているかも。

 

 

産後1年以上たっても、夫婦仲も育児も順調で、

 

危機的状況がなかった方!

 

 

夫婦の連携がとれていて、とてもすばらしいと思います!

 

 

先に結論を言わせてもらうと、

 

 

産後クライシスが起こるのは、家族の問題ではなく社会の問題です。

 

 

つまり、夫婦が妊娠中にいくら仲良しでも、

 

産後クライシスは起こりえます。

 

 

 

赤ちゃんが産まれて、幸せいっぱいのはずなのに

 

なぜ、産後クライシスはおこるのでしょうか?

 

社会の問題なら、ほっておいても良い?

 

 

 

そうではなく、

 

知っておくだけでも、産後クライシスを防ぐことはできますので

 

ぜひブログを読み進めていただけたらと思います!

 

(産後クライシスの問題は、助産師でも取り上げている人はまだ少ないです。どちらかというと教育関係の人などが取り上げているかも…希少ブログ!)

 

 

まず、赤ちゃんが産まれた時、

 

育児は大人1人ではできません。

 

この認識が、ここ数年の家族には、薄いかもしれません。

 

ワンオペ育児、などと良く聞きますが、

 

お母さんが命がけで産んだ命。

 

その大ダメージのあとに、一人で育児を行うことは

 

自殺行為と思いましょう。

 

 

じゃあ、シングルの人やどうしても夫に頼れないママは

 

 

ダメなのか、というと

 

それは違います。

 

そもそも、子育ては昔から集落や集団で行っていました。

 

「赤ちゃんがおっぱいを飲まなくて・・・」

 

「赤ちゃんのお肌ってけっこう乾燥してるけど大丈夫かな・・・?」

 

育児をはじめて行う場合、

 

細かな悩みが後を絶ちません。

 

そんな中で、同じくらいに産んだ人や、育児の先輩が

 

「おっぱい飲まないの心配だね、〇〇先生のとこ、良かったよ」

 

「うちの子も飲まないと思ったけど、体重がこれくらいだったら大丈夫よ」

 

「お母さん夜眠れてる?ごはん、持っていこうか?」

 

など、すぐに色んな話ができる環境だったら

 

気持ちも落ち着いて

 

「このことは専門家に頼ってみようかな」

 

「これくらいなら、心配のしすぎだったかも」

 

など、日々の生活に戻っていくことができます。

 

 

しかし、少子化で、核家族ウィズコロナの現在・・・・

 

少し困ったことなどを聞くことができずに(すぐに吐き出せずに)、

 

ずっとネットを検索しては、最善はどれなんだろうと悩み続けるようです。

 

とくに、現在は赤ちゃんへの親の責任などもニュースやSNS上でクローズアップされがちで

 

 

赤ちゃんに何かあったら「親の責任!!」なんて非難されかねません(´;ω;`)

 

非難されないよう、親は常に緊張状態です。

 

 

赤ちゃんが産まれてから

 

生命の維持に気を付けることはもちろん、

 

体重増加、清潔を保つ、皮膚トラブル、発達、安全、泣きの対応・・・

 

オムツ変え&ミルク&抱っこだけではない

 

昔の育児とは違う緊張感を常にかかえています。

 

 

それに加えて1-3時間おきの授乳対応に睡眠不足。

 

 

とても一人で続けられるタスクではないのです。

 

 

お母さんの方は、産後1,2週間もすれば、そのやばさに気づくでしょう。

 

(これ、全人類がずっとこうやってお母さんしてきたの・・・?)

 

そう思いながらも、入院中に強制的に育児はスタートし、

 

ワンオペでも可能なようにお母さんにむけて徹底的に説明されるからです。

 

 

お父さんのほうはどうでしょう。

 

 

退院して、帰ってきた赤ちゃんとお母さん(レベル7日)。

 

「ぼくはまだちょっと怖いから、ママ、お願いね」

 

 

はい。お母さん側からしたら、

 

(私だって、怖かった。でもやるしかなかった。あなたはそうやって逃げれていいわね)

 

なんて思いながらも、

 

(夫は昼は仕事だし、私は家にしばらくいるから、私がやるしかないかあ)

 

と思って、しぶしぶ、しんどい身体にムチうって、育児と家事をこなします。

 

 

 

はい、ここが分岐点です!!!

 

お母さん。

 

私は、上記で育児はワンオペでするものではない、といいましたね。

 

それをみて、ふむふむ。と思っていたわけです。

 

しかし、深層心理では、

 

「母親がすることだよな」

 

「働いてないほうが(育休をとっているほうが)することだよな」という思いがあるから

 

まあ、私がするか、と言って、夫の育児の機会を奪っていることに気づいてください。

 

 

そして

 

いやいやいや。夫のほうこそ、もっと積極的にいけよ。と思った方。

 

夫の方も、決して悪気はないし、お母さんに押し付けたいわけではないのです。

 

 

「ぼくはまだちょっと怖いから、ママ、お願いね」

 

このセリフには、

 

(ママが病院で習ってきた、良いやり方があるだろうから、下手に手出しをしないほうがママのためになるかな?)

 

(産後は自分のやり方があるっていうし、子どもの扱い方でガルガルされても嫌だしな・・・)

 

(今日は帰ってきたばっかりだし、ゆくゆくやればいいか)

 

 

なんて、色んな思惑があるかも。

 

 

実はママはパパのことを気遣っている一方で

 

パパもママを気遣って、育児に参加しない、ということが起こり得ます。

 

 

それって、とってももったいないですよね。

 

 

ひとたび、パパさんが育児の主体はママ、ということを決めてしまうと

 

その後の訂正は大変です。

 

たった1日のズレが、日々重なって

 

1週間、1カ月でその差は歴然となります。

 

負担が重なったママは産後うつ手前で常にイライラ。

 

お互いに

 

「なんで分かってくれないの。」

 

「こっちはあなたのことを考えているのに。」

 

という、負のループにハマってしまいます。。。

 

 

最初が肝心と言いましたが、

 

皆さんは女性の愛情曲線についてご存じでしょうか?

 

 

 

 

出産までは愛情は彼氏や夫が1番ですが、

 

子どもが生まれると、否が応でも子供が1番になり、その他への愛情はガクッとおちます。

 

これは、ほぼみんなにおこることなので、夫さんが落ち込む必要はないです。

 

(赤ちゃんの次に夫に愛情がある人が多いことも分かりますねキラキラ

 

 

ただ、重要なのはその後です。

 

育児に一緒にとりくめたか否かで

 

その後の愛情曲線が回復するグループと、

 

さらに低迷するグループに分かれるというのです

 

 

せっかく好きで、愛情をもって結婚したパートナーと

 

最終的にはいがみ合って産後クライシス・・・・

 

そこを乗り越えても、熟年離婚・・・。

 

 

・・・とても悲しいですね悲しい

 

こういうことは、起こり得る、ということを夫婦で知っておくことが

 

まずは大切になります。

 

 

最初に言ったように、産後クライシスは社会の問題です。

 

決して妻が悪い、夫が悪いという家庭の話ではないです。

 

 

特に、妻の夫への愛情が減るからと言って

 

夫が全面的に悪かったと言っているわけではないのです。

 

 

現在の社会では、妻は子育てを引き受けやすい風潮があり

 

夫は過重労働などで、家庭に割く時間が実際に少なく、

 

育休や産休も男性は認められにくい社会だったり

 

自分の親も専業主婦だったし、自分も育児のメインではないだろう

 

育児をしないで良い、、、という空気があるのです。

 

(少しずつ変わってきていると感じていますが)

 

 

産後クライシスは、現在病のように、あなたに忍び寄ります。

 

 

どうか、最初の関りから、夫婦で育児に取り組むことが大切です。

 

(できることなら、妊娠中からこのブログをみていただき、

 

夫婦で意識の共有をしていただければと思います。)

 

 

 

怖いことを書きましたが、

 

 

子育ての大変な時期を夫婦でともに頑張ったと言えることは

 

何事にも代えがたい、大切な経験となるはずです。

 

現在病に負けず、夫婦で同じ目標をもち、育児に取り組めますように

 

ここまでみて下さった方なら、きっとできると思います。

 

 

 

(おしまい)

 

 

良ければイイネ&フォローよろしくお願いいたします♪

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