今週末は自施設の勉強会があり,

今年1〜3月のめまい体験を振り返ってきた.

 

もともといただいたお題は「症例の振り返り」であり,

本来は自分の診療させていただいた症例について,

自分でうまくできたこと,改善点などを考察し,

会場からコメントを募ったりするたぐいの企画.

 

 

今回は指導医のススメもあり,

自分が患者側にたった経験を振り返ることにした.

 

 

言いたいことは山程あったが,

それを冷静に,客観的に人前で伝えるのは難しい.

 

 

どうしても

不幸自慢みたいになったり,

医療者の悪口みたいになったり,

するのを避けられなかった.

 

 

しまいには

「どんなにがんばっても完全に客観的にはなれない.

 これで反感持たれても仕方ない」

と開き直って発表しにいった.

 

 

短い時間だったので指導医と相談してテーマを

「孤独」に絞った.

 

めまい症につきまとう,

症状の辛さ,抑うつやいらだち,家族や職場に及ぶ影響などについて,

なかなか医師と共有できないのが辛かったという主題になった.

 

 

私「こんなにも辛いものなんですね,BPPV」

医師「意外とそうなんですよ,大変でしょ?」

 

というやりとりがしたかった,という話をした.

 

 

孤独を感じる中で励みになったのは

こうしたブログで同病の経験がある方と

交流することと,とも述べた.

 


今回の経験を経て,

自分が変わったことも話した.

職場だったので仕事面の変化に絞って,

自分のなりたい医師像を持てた,

と話した.



会場の反応は予想以上に温かかった.

否定的・批判的なコメントは皆無で,

建設的な,新たな視点に気づいてはっとするようなものばかりだった.

 

 

良い同僚だと思った.

発表してよかった.

 

 

 

ただまだ回復の過程にあり,

振り返りきれていない思い,

納得しきれていない思い,

もあるような気もした.

 

(なんなのかわからないけど.)

 

 

数年後にはこの経験に

どういう意味付けをしてるんだろう・・・