8/8(土)-8/9(日)、月組ガイズ&ドールズを観に娘と遠征してきました。

東京ではチケットが厳しいと思い、早々に遠征を決意。

8/10に東京の三次まで結果が出ましたが、案の定全滅えーん 遠征決めてて正解でした。

世間は三連休、折しも開催中の大阪万博が人気で、8日の午前中の新幹線は満席とか。混雑のため乗り降りに時間もかかるせいで、玉突きで遅れていて、私の乗った新幹線も10分遅れでした。


8/8ソワレは娘が一次でSSが、私が三次でAが当選、8/9マチネは私が二次で二階のSが二席当たりました。



一日目私はL(レフト)席、東京にはない区分で、ほんとに壁際でした。通路の後ろで、一階席下手(上手)のご多分に漏れず、斜め前の方の頭が舞台に若干かぶる感じはありましたが、まぁ許容範囲。少し遠くてオペラ無しでは顔の弁別が難しかったけれど、初見ですし、入れただけでもOK。

それになんと言ってもこのあたりの席は、ハバナへ向かうスカイとサラが下手ドアから客席に入ってくるのを間近に見られる神席!



2015年の星組のガイズ&ドールズは劇場で観たはずですが、こまかいところまではあまり覚えてなくて、ほぼ初見な感じ。当時印象深かったのは、アデレード役のこっちゃん。紅さんが、アデレードには頭の上がらない感じのネイサンで、既に尻に敷かれていたような覚えが…

へー、男役が娘役をやることもあるんだとも驚いたり。



そして今回の初見で最も目をひいたのはやはりアデレード、彩みちると彩海せら(男役)の役替り。

上演が決まったとき私の予想ではこっちゃん同様彩海せらの固定役でしたが、彩みちるもと聞いて、(そりゃさぞかし似合うだろうな〜)と。おまけに卒業でしたから、いい役付きで本当によかったです。今日のアデレードはみちるちゃん。あみちゃんはダンスユニットHotBoxの一員で、出番はほとんど同じ場面です。ミーマイでの役替りなどは娘役と男役のまるきり違う二役を、セリフや歌、所作などを含めてまるっと二人分こなさなければならず素人目にも大変そうと思いますが、あみちゃんはアデレードと同じ立場のダンサー仲間を演じるので、いつも近くで同役のみちるちゃんを見られますし、また主な配役のうち二役をやるよりは負担も少ないのでは?と思います。(もちろん大変なことには変わりないですが)そしてあみちゃんは路線だからか?群舞やフィナーレでもアデレードが二人いるような扱い。二人同時にちなつさんに美女としてからんでます。階段降りはみちるちゃんよりも後で、色違いのドレスでした。そしてしごく当たり前のことですが、娘役姿がすご~くおきれいでした!おねがい


ネイサン(風間)も目立ちました。最初から最後までほぼ出ずっぱり。アデレードとの恋愛模様や、胴元としての采配や苦労話などエピソードにもバラエティがあり、人間臭く演じていてとてもよかった。この人の安定具合はもはやベテランの域かも。


どうしても触れたいのが佳城葵。ギャンブラーを執拗に追う警部役ですが、いつもの笑える悪役でなく、『消え残る思い』の教会側工作員?の居かたのほうに近かったかな。笑い一切なく、しかしながらギャンブラー側から描かれたこの作品では一生懸命が過ぎるあまりのおかしみを含んだ役を的確に演じていました。この人は月組の芝居心の中核ですね。

ビッグジュール役のかおとくんもよかったです。ギャンブル狂でイカサマも厭わないという、ちょっとクセのある役で、しかもそれをデフォルメして見せるので一言ごとにクスッと笑ってしまう。居丈高な時と、シュンとする時の波が大きいのも一層笑えました。


海外ミュージカルにいつものことですが、役が少なく、センター含めて数人以外ほぼモブです。救世軍とギャンブラーズ以外は通行人と言っていい。その救世軍とギャンブラーズとて、名前はあるもののセリフもないことがほとんど。月組の皆さんのことだから、きっと背景とかかなり考えて演じているとは思いますが、居かたが難しそうですね〜


以前外部で明日海&望海でガイズを演ったとき、ある友人が「なんか期待値高すぎたかも。ちょっとあれ?という感じだった」と言っていましたが、今回(それ、なんだかちょっとわかるかも)と感じました。友人と私の感覚も違うと思いますし、外部と宝塚の違いもありますし、それぞれの好みもあると思いますが、私が月組初見で感じたのは、①ミュージカルというより芝居寄り。②楽曲にキャッチーなフレーズがあまりない。(帰りがけに素人がすぐに口ずさめるようなフレーズはないのではと思います。端的に言って難しい)③スカイとサラ、ネイサンとアデレードのダブル主演と言ってよく、主人公とヒロインの最後の突然の展開がなーんか納得いかない。


作品のハッピーな出来上がりを損なうほどではないし、演者の作り込みや熱演は心を捉えましたが、ハバナから帰ってきて冷水を浴びせられた感じのサラが、誤解が解けてスカイと結婚に至るまでの顛末がまるきりないことに、どうしても肩透かし感はありました。明日海&望海バージョンはどうだったんでしょう?残念ながら私は持っていた公演が(コロナの影響で)中止になったために観られてないのですが、硬質で素直でないサラ、情が深く率直なアデレード、二人とも似合っていたのでしょうね。今更ながら望海さんのアデレード見たかったなぁ…


遠征日記②に続きます。