6/24(火)1300公演

JCBチケットにて先着順で購入。

S席で二階の5列センターブロック


連続観劇の中日。

先週金曜日夕方、上長に「次(の出勤)は月曜ですか?」と聞かれ「次は木曜です」と答えて、すごくびっくりされたという(笑)「え?!あと残り時間でこれお願いしてもだいじょうぶですか?」とドサッと仕事を渡されて、ギア上げて片付けてきました。

公式サイトにいくらかチケットの戻りがあり、追いチケを検討しましたが、いかんせん物理的に体が空いてない…機材の配置が固まって押さえていた席を開放したのか?などと仲間内で話が盛り上がりました。


今作品二階からは初のながめ。

どこもかぶらず、非常に見やすかった!




三回目の鑑賞で、ようやくあらすじそのものについて考えるゆとりができました。これまではパフォーマンスに圧倒されていて…


ラモン(瑠風)が気の毒で、ずっとモヤモヤしていました。もちろん演じる瑠風がかっこよすぎるので、悪役とはいえ(かわいそう〜)と感情移入してしまうという、目くらまし要素は置いといても、父親のやり方に過ちがなかったとは言えないんじゃないか?と。


私自身、親の立場であり、昔は当然子どもの立場でもあったわけで、やはり長子には期待することが大きく、いきおい厳しくなるのもわかります。子どもの資質を正しく見極め、導くのは親の務め。そういう意味ではアレハンドロの判断は正しかったのでしょう。長男はまっすぐで強く、意志を曲げない。次男は人から愛されて、難しいことも助けを得て成し遂げることのできる人物。

ただ親の思いがわかるのは、早くても10代後半、遅ければ自らが親になってから。もしかすると一生わからない人もなかにはいるかもね。幼いうちはただただ親から無条件に愛されたくて、近くにいたくて、褒められることに焦がれる気持ちが強いと思います。

この二人の母親は、たぶん早くに亡くなったのでしょうね?母親が存命であれば、兄弟のバランスにもっと気を配ったと思います。父親だけだからこそ、責任を感じてしっかりと導かなければと、より一層厳しく育てたのでしょう。


私自身のことを言えば、長子としてやはり親には期待されて育ったと感じています。そしてそれなりにそれに応えようとがんばってきた私目線から言えば、妹のようにただ甘やかされていたわけではないという自負はあります。成人してから親の気持ちも理解できましたが、幼い頃にあまえたかったという思いは、どんなに年を経てもいまさら満たされるものではありません。妹が憎いとかでは全くありませんよ?お互い大人になっても仲良くしているし、妹側からはいつも一目置かれていて(本人からも言われてます)、私自身、長子の矜持を持って生きてきたことに大きな後悔はありません。もちろん幼い頃からの環境が自分の性格形成に大きく作用したこと、自分でもわかっています。

わかるこそ親に愛されたくてこじれてしまったラモンが、哀れでしかたない。


家督を継ぐとかいう重いものでなくても、「男の子に同じ商売をさせてはいけない」という『昔の人の知恵』みたいなものをよく聞いてきました。親はこどもが何人いようと(たまに相性の合わないことがあるにしても)全ての子に幸せになってほしいと願うし、できれば兄弟で助け合ってほしいと思うもの。でもそれぞれに別人格で、成人すると兄弟だからといって一概に助け合う気持ちになれないこともある。逆にライバル心に燃えて、(自分こそが一番)と思う人も出てきます。

ほかの男兄弟を排除して独裁を敷いている為政者に、唯一残されている血筋は妹だけ。という近くの国の話を引くまでもなく、同世代の男兄弟というものは敵に変わる可能性が高いものです。


ラモンとディエゴはどうすれば救われたのか…と悶々としますが、子ども時代からやり直せない以上、悲しいけれどもはやとりかえしはつきませんね。奇しくもラモンが決闘のときディエゴに言っていたように、「殺らなければどうにもならないことはわかっているだろう?」というのが唯一の真実。

あとはディエゴとルイサに子どもが生まれたとき、ひたすらに愛して育てることが、因果応報を断ち切る方法だと思います。彼らの未来に祈りを託します。


今日は三列目センターに上手から、ありちゃん、こっちゃん、あーさが並んで観劇していました。

同期のプレお披露目、雪組は千秋楽終わり、星組は初日前のタイミングで都合が合ったのですね〜。ありちゃんと同期の瑠風も星組異動が決まってますしね。一階席のざわめき、声にならない悲鳴のような歓声で、入場してきたときにすぐにわかりました。二階席からのオペラ率もハンパなくて、幕間に彼女たちが立つ時にはみんな上から見ていましたので、もしやトイレはすいていたかも?(笑)

彼女たちも終演後の様子を見るに、すごく楽しんでいたようでした。手を高く上げて拍手したり、舞台に手を振ったりしているのが目に入りました。


さいごに、劇場を出て下るエスカレーターで、後ろに乗っていた二人連れの男性のほうが「眠かった。同じことばっかり繰り返してるからだよね。何かひとつあると踊って、それが長くてさ〜、ずっとその繰り返しだから眠くなっちゃった」……

ほんとに感想は人それぞれだと思った次第です。