10/7(金)1530
マイ楽となりました。B席上手寄りにて。娘と。
最初がA席下手で、最後がB席上手寄り。
締め括りには実にいい場所でした。全体の動きを感じつつ、ポイントポイントで役者の表情も。
筋書きも、誰が何をどう演じるのかも、わかっているので、最後の観劇をひとコマひとコマ、だいじに心にしまいます。
「トムとギャツビーどちらが勝っても、選ぶのはデイジーよ。これで決着がつくでしょう。」
ジョーダンはそう言ってましたが、デイジーが選んだのはトムでもギャツビーでもなく自分。
『神は見ている』という大ナンバーがあったように、このあとの裁きは神が下すのかもしれません。
最後に風間くん、
普通の人過ぎて演技と現実の切り替えが難しかったんじゃないかなー。そんななかでジョーダンとのロマンスは、観客がワクワクできる数少ない要素でした。結局ふられてしまったけど、それもニックらしくてほほえましかった。最後の埋葬の場面でのジミー(ギャツビー)のお父さんとのやりとりが心底ほっとできました。ギャツビーもニックに認めてもらって、浮かばれただろうと思います。
マイヤーの言うとおり、死んでしまえば確かに生きている人には直接の利害関係はなくなります。ジョーダンもあなたは終わったことにこだわりすぎる、と言ってニックの元を去ります。しかし亡くなった人を丁寧におくりたいというニックの死生観は、日本人と通じるものがあって、胸を打ちます。
最初から最後まで普通の人だったニック。このやりきれない話の中で、たった一つの救いでした。『普通』の定義も多彩かもしれませんが、当たり前のこと、ちょっとだけ退屈なこと、今のコロナ禍の中にあって普通の得難さを思います。風間くんのひととなりとかよく知りませんが、なんとなく本人に重ねて見てしまいました。演技の賜物ですかね。
次回また違う風間くんに会うのが楽しみになってきました。
あと二日、三回。
無事に千秋楽が迎えられますように。