8/12(金)18時、 帝国劇場にてe+貸切公演を観劇。

二階席センター下手寄りで娘と。


なんと上司からびっくり 急に用事がかぶったからと一昨日チケットをちょうだいしました。

まったく見るつもりのなかった演目でしたが、娘が行ってみたいと言うしせっかくのチケットをムダにしてもと思い行くことに。


印象に残ったことは2つ


①ヘリコプターすごい!

②タムちゃん、かわいい!

笑笑


幕が開くやいなや、ヘリコプターの爆音が会場に満ちます。ベトナム戦争と言えば、ヘリコプターのイメージありますねぇ。一気に臨場感につつまれました。

ヘリコプターはもう一回、今度はリアルな乗り物として米軍の引き揚げの時に登場しますが、これが大迫力。かなりの大きさで、浮遊していて、実際に次々と人が乗り込んでいくような大がかりなセットで、驚かされました。


タムちゃんはヒロインのキムと米軍のクリスの間の息子で3歳くらいの役。一言もセリフはありませんが、呼ばれて登場し、手を引かれて歩き回り、抱きしめられて歌を耳元で聞かされてじっとしているという、幼い子供にはそこそこ難しそうなことをやってのけていました。

未就学児の役者だと思いますが、なんとも愛くるしい存在で、哀しくて切ないストーリーの中で唯一の癒しの存在でした。


あらすじや演目の歴史については真っ白状態で出かけましたが、あちこちから漏れ聞こえてくる情報では、ベトナム版『蝶々夫人』とな。

蝶々夫人と違って戦地が舞台となっていたので、米兵の置き土産的な?私生児の問題を取り上げるなど、世相を映す場面もあったものの、ゆきずりの外国人の男と、待ち続ける被征服地域の女の報われない恋が底流。

戦争などで恋人の行方が一時わからなくなると、すぐに別の恋人を得るのがふつう?の欧米の女性とちがい、一人の男性を待ち続けるアジアの女性は、欧米人の男性にとって永遠のあこがれであり謎なのかもと思いますね。


初演はロンドンウエストエンド。ブロードウェイでもロングラン公演。その後日本でも何回も上演されて、今回も首都圏ではチケット難だそう。

ちなみに今回のキャストはこちら。
高畑充希と海宝直人がビックネームとなりますかね?
狂言回したるエンジニアは市村正親さんがメインで、4人の役替わり上演。この回は駒田一さんでした。


あの~、、、

ちょっと爆弾💣️かもしれませんが、

みなさん筋書きに共鳴してるわけではないですよね?数の限られた海外ミュージカルの大作で、ダブルキャスト、トリプルキャストの出演者のかたにそれぞれ思い入れがあって通われているのですよね?

どちらかというと被征服地域側寄りの日本で、観客のほとんどが女性ということで、悲劇の女性主人公に肩入れするという気持ちのかたも多いのでしょうか?


スミマセン、私自身は大筋の流れには少しも共感できず、涙もにじまないままに幕が降りました。

あとでWikipediaを読んだところ、たまたまベトナム戦争後の写真を見た脚本家が、子どもにいい暮らしをさせたいから、父親のいるアメリカにおくりたいという母親の熱心な様子に着想を得て、それを「尊い犠牲」ととらえテーマとして書いたとのこと。

(う~む、そっち?…)


人は自分の環境に近い人に自分を重ねることが多いのではないか、逆に言えば、自分から遠い体験には共振が難しいのではないかと思っています。それを引き寄せるのが、演劇や映画のような非日常を体験させるエンタメの力だと。


上差しあの人のパフォーマンスが見たい!という動機。

上差し歌や芝居がとてもよかった!という満足感。

上差しそれに加えて、芝居をみて考えさせられた、共感した、納得したという心を打つ体験。

その3つがそろって、シンプルに(よかった~)という感想を持てるのかもしれません。


ちなみに高畑充希さん、歌うま枠という認識でしたが、歌詞がとても聞き取りにくくてショボーン (日本語だよね?)と何回か耳をすませたりw 難しい話ではないので大きな問題はなかったのですが、期待値が高かったからかちょっとだけ裏切られた気分になりました。ただヒロイン力は申し分なくて、いつもいつも目を引かれる可憐さでした。


最後に、

お隣の女性(40-50代?)がキム(高畑充希さん)が歌うとき一緒にナンバーを口ずさんでいて、それがめっちゃ気になりました。

ヘビーリピーターなのかもしれませんが、はぁ?💢

ミュージカルで、聞こえるように歌ってる観客の近くに座ったのは初。それとも私がこれまで当たってなかっただけで、もしかしてあるある?なんでしょうか…