4/16(土)11時公演。JCB貸切を娘と。

2階7列センターで。

前と左右を男性に囲まれての観劇。土日、カード会社の貸切は男性率高いです。どのかたもお一人様。


芝居の内容と今の世界情勢があまりにリンクして、受け取る側のこちらに複雑な心理的影響をもたらすため、これまでずっとお気楽な感想を言えないような気持ちになっていました。

家族やふるさとをファシストから守るため、立ち上がる民衆の正義感や、戦いに向かっていく高揚感に否応なく揺さぶられながらも、反対側には別の正義を掲げる人たちの思いが溢れているのも想像でき、戦いの裏には犠牲者もいることが、日々のニュースで伝えられることで、描かれている側の勝利に安易に同調するのは何か違うんじゃないか?と思えて、自分のなかで葛藤が渦巻き、ふるふると揺れる心にむりやり蓋をして観てきた気がします。


兵庫で2回、新人公演、そして東京で3回、ようやく舞台の出来映えや演者のパフォーマンスそのものに気持ちが動くようになってきました。

いつもなら初見のときに書くようなバラバラの感想を、今さらですがアップします。


いつも目を惹きつけられるナンバーワンはラ・パッショナリア留依蒔世。圧倒的な歌唱と、男役の体を大きく使った力強いダンス、キリッと結った髪。浅黒い肌に大きな黒い瞳が美しい。出てくるのが楽しみすぎて、ブドウ色のスカートが現れると、(きたきたーっ!爆笑)って感じ。おとといキャトルでスチールをながめると、蒔世のだけ売り切れでした。どんなスチールなのか見てみたい、見たらきっと買っちゃうな。ショーでの通しの娘役もいっそ清々しい。ききと組んで踊り、次第にリフトで上げられるのもうまくなってきた。ききからマントを預かり、(いってらっしゃい。無事で帰ってね、愛してるわラブラブ)と言わんばかりに微笑む芝居心に見ていてこちらがニヤニヤしてしまう。宙組には純矢ちとせ(男役→力強い娘役)という前例もあることだし、露出が増えるならそれもありか?と頭をよぎる。


闘牛士の一人、ファン役真名瀬みら(青いマント)。たった一言のセリフと、ワンフレーズの歌で会場中の注目を一瞬でさらった、と思う。(だれ?)と多くの人が思ってオペラを上げた。そのくらい印象的なくっきりと際立った発話。


タリックの亜音くん。オリンピアーダの中で唯一戦いから逃げてしまった、いかにも人間らしい弱さをもつ人物を演じて出色だったが、新人公演ではなんとアギラール!権力を狙う計算高い冷たい男を堂々と演じていて、今日はその真逆の役をどんなふうに見せるのかにあらためて注目。(当たり前だが)タリックはやはりタリックだった。アギラールの面影は全くなし(笑)。役者ってすごいわ。


オリンピアーダや闘牛士の役の人たち、(よく見れば)幕開けのココナッツグルーヴの客として、民衆の蜂起の場面に民兵としてちょいちょい出て、いっしょにコーラスを作ってる。地味な色の衣装に、帽子をかぶっていることも多いので、モブのなかに彼らを見つけるのがちょっと楽しみだったりする。


市長役の若翔りつ。彼女を歌うまの人と完全に認識したのは最近で、前作の『ホームズ』でしたが、『プロミセスプロミセス』で確証に変わり、露出を楽しみにしていただけに、今回のたっぷりの見せ場がうれしい。


前回幸いにも新公を実見できたことで、隅々にも目を配って観劇を楽しめた5回目。広角で見られる二階席だったことも大きいかな。


実はあと二回とれているチケット、本当は今日娘の方はマイ楽だったのだが、できたらもう一度観たいとの希望で譲ることに。宝塚初級者の娘の沼落ち寸前?(笑)なのが微笑ましくて。お誘いしている観劇予定のお友だちに代理観劇(私→娘)をお願いするつもり。

あーさが気になるという学校のお友だちを観劇に誘いたいとかで(さっそく布教ですか笑)、私のチケット譲るのはやぶさかではありませんが、初観劇に『夢介』? う~む… 吉と出るか凶と出るか、賭けですね。www

何回も同じものを観にいくのがわからないって言ってた娘がねー。野球好きの彼女、野球なら毎試合違うからわかるけど、同じ演目なんでしょ?って。なのに今は、野球は時に見るのが辛い試合もあるけど(ひいきチームが勝ったり負けたり)、宝塚はいつ見ても幸せだね、と。そうそう、そのとおり!ウインク

今後の他組の観劇も楽しみ。

私が年をとっても、手を引いて連れていってね。