ありがたいご縁をいただいて。
バウが中止になってしまった星組、『ザ・ジェントル・ライアー』、私はある生徒さんの会にお声かけていただいて、観劇を楽しみにしていました。
しかしバウ公演の全面中止でチケット不足となって、3日前にお断りのご連絡、更に延長待機でも前日真夜中にNGの連絡があり、ついに観劇は叶わなかったと、諦めて朝を迎えました。休みをとっていた本日、むなしく朝食の支度をしながらふと、(おけぴ?)と閃いてアクセスしてみたところ、『今日』の赤字が目に飛び込んで、すぐにご連絡してお譲りいただけるとの返事をいただきました。
いや~、掲示板で時々『今日』というのは見たことがありましたが、今日の今日ではなかなか難しいだろうなぁとヒトごとに感じていました。私のような人がいるんですね~。予定していた観劇がおじゃんとなり、今すぐにでも出られる状況の人が!もう本当に飛び立つ思いで身支度を整え、お譲りくださるかたと連絡を取り合いながら電車に乗り一路KAATへ
二階の下手、傾斜が急で見通しがよく、遮るものなく舞台がよく見えました。2/20(月)11時公演。
朝日に輝くせおっちと、KAATで初の入場認証によるチケット発行。↓
この公演について知ることは、オスカー・ワイルドの『理想の夫』が下敷きということ、はるこさんが休演となってりらちゃんが代役ということ。ジャンルはおしゃれなラブコメディ。ビジュアル見るだけでも、せおっちにぴったりだな~と。
19世紀末のイギリスの上流社会が舞台。アーサー(せおっち)とロバート(あかさん)が親友で、アーサーをめぐる三人の女性が主な登場人物。憧れの初恋のようなガートルード(小桜)、火遊びのような苦い恋の相手、ローラ(紫)、妹のような温かい思慕を抱くメイベル(詩)。それぞれの思惑が交錯し、絡んだ糸がほどけそうもなく、2幕が上がって1/3ほどたっても解決の糸口もなかなか見えなくて、(あれれ?いったいどうなって回収されるのかしら)と思ってハラハラしましたが、まさに急転直下の解決にガートルードがアーサーに送った手紙の誤解の解けるきっかけが、ロバートの早とちりだというなんともずっこけそうな展開で…この辺りは客席からも笑いが起きるセリフが続き、ロバートあかさんはそっくり返って大笑い。「そこまで笑わなくても」とくさるアーサーせおっちが若干気の毒。ロバートのガートルードに向ける信頼の強さに感心するとともに、ちょっとだけ愛すべき鈍さかと。でもこれも『理想の夫』の資質のひとつかもね~
ローラがあっさり負けを認めて、証拠の品をアーサーに渡してしまったのにも驚き。かなりの毒婦に描かれてましたから、もしかしたらもうひと悶着あるかと思ってました。アーサーに対する想いは案外真実寄りだったのかしらね?りらさん、急な代役だったと思いますが、熱演でした。最後の揺れが絶妙だったんじゃないかな~
脇ではアーサーの父親役の千種さんが厳格過ぎて笑えるし、執事役の大輝さんは天然のボケが炸裂して、この二人が出てくると(なんかあるかも?)とつい、見つめてしまっていました。
ほかにはモアダンでのロックオン以来の鳳真斗愛さん。幕が開いてせおっちのソロが終わってワラワラと舞台上に大勢出てきたとたん、オペラもなくバッチリ認識できました。ほんとにおもしろいくらい私の視界に飛び込んできます。背が高くて、スタイルも良く、目が大きくて、舞台上に捜すのでなくて、もはや飛び込んでくる勢いです。これからも注目していきたいですね。
もう一人、稀惺かずとさん。有名人の娘さんなので早くから注目はされていますが、こんなにセリフのある役は初?ではないかと。ロバートの妹のメイベルに恋する、一生懸命過ぎて滑稽な役。芽がないことを本人だけが気がついてないちょっとかわいそうな青年役そのままに、元気いっぱい演じていて好感がもてました。最後に手ひどく?メイベルにふられて逃げ帰るとき、階段の踊り場でハデに転んで、アクシデント?に見えましたが、すぐに役に投じていて感心しました。大禍ないといいのですが。
今日初対面のチケットをお譲りくださったかたもとてもいいかたで、「どなたのファンですか?」という定型のやりとりをして、「直近では望海さんのファンで」と言うと「私もです~」といっぺんに意気投合(笑)
『SPERO』や『into the woods』も観に行ったとのことで、そっち方面の話しでも盛り上がり楽しい時間を過ごせました。
多幸感を抱いて家路につき、免疫力も上がったかも。宝塚効果とでもいいましょうか。
すてきなご縁に感謝。