今日が終わるとあと、9回ですね。ついにシングルになりました。


フォルテシッシモ、自分も兵庫からずっと見てきて、時々に観劇したかたのブログも読んできましたが、ここへきてこの作品のテーマはなにか?と考えてみたくなりました。

というのは、批判を読んでも絶賛を読んでも、(そうそうそれよ)というようなピンとくるものがなかったから。改めて観劇の感想というものは人それぞれだと思った次第。

もちろんこまかいポイントポイントで同意できるものはたくさんありました。でも作品全体を通してのテーマというと?「テーマ」というか、この作品でウエクミ先生の伝えたかったことと言い換えても同じですかね?


そもそもベートーヴェンという人物が巨大過ぎるので、この時間内に詰め込むのがかなりムリだったとは思うんですが…一年通して大河ドラマでやってもいいくらい。その制限の中でも言いたかったのは、私がひとつ思うのは不屈の精神の強さなのかな?と。


個人的な嗜好ですが、私自身は悲しい話しには耐性?があって(すれ違いやかけ違いに腹が立つこともあり)ほとんど泣かないのですが、がんばっている話しには涙が出てしまうんです。ここまで努力できるんだ、私も(私なりに💧)がんばらなくては、と思うと心が震える感じがします。

ベートーヴェンも不幸のデパートみたいな環境にあって、それを乗り越えていく人ですよね。今回は描かれていませんが、きょうだい(弟)の行状には相当悩まされたようで、それでも見捨てずに面倒をみた長男気質のかたのようです。業績を見ても、とてもとても自分に比ぶべくもない偉大な人物で、では私がいったいこの人のどこに共鳴できるか?と言うと、

困難を乗り越える気力にではないかと思います。


そして望海さんにそれがリンクする



ウエクミ先生の伝えたかったことのひとつは、「たゆまぬ努力と強い気持ちが人を高みに導く」ということなのではないか?と、不肖一観劇者である私は思います。


ベートーヴェンの遺した偉大な作品群は否定しようのない傑作ですし、これが200年も前に作られて今に伝えられていることは、後世の者にとってかけがえのない宝物です。しかし彼の作品のようには、(日本では?)彼自身が知られてないこと、それをもこの望海さんの溢れるパワーに乗せて知らせたいという、ベートーヴェン愛も感じます。


言いたいことは、ひとつではないのかもしれません。受け取られ方も様々なことは、表現者であるウエクミ先生はよくわかっていると思います。それでも、観た方がそれぞれに感じてくれれば、と作品を世に出したのだと。


観劇する人の人生のステージが今どこか、育ってきた環境はどうか、嗜好はなにか、様々な異なった条件の下、目に映るもの、心に響くものはそれぞれでしょう。

私自身は今、望海さんの雪組でこの作品に出会えて幸せだった!

素直な偽らざる気持ちです。