今日は夫と妹と三人で、応援している生徒さんの取り次ぎでの観劇でした。

出かける前にオペラがいつもの引き出しに見つからなくてバタバタ。「観劇の間が空いたから、記憶にないわ~」と嘆く私に、妹が「前はいつなの?」と聞くので「11月13日」と言うと、「全然空いてないじゃん」と笑われるありさま。ともあれ無事に見つかって出発(笑)



午前中に渋谷Bunkamuraで開催されている「リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」を見てから日比谷に向かいました。オーストリアと日本の国交150周年の記念事業の一環とのことで、芝居のコンセプトにもピッタリ。絵画や磁器など充実の展示で楽しめました。

今日は13列目、しかも下手センター寄り。客席降りのある公演には神席です。(^^)d

順不同になりますが初見の感想を記していきます。

歌が多い……ミュージカルですから、今さら何を?というところですが、イヤほんとーに歌が多い。一幕二幕とずーっと聞いているうちに、(この時間をずっとだいもんの歌で聞けたらな~)などと考え始めていました。組も違うしイメージも違う、もちろん戯言ですがだいもんの歌声ロスなので乞うご容赦m(__)m

ちなつさん、すごくステキなおじさまでした。ちょっと笑い担当なんですが、緩急のつけかたもうまくて、何をやってもいやみなくかっこよかったです。奥さんを恐がりながらも息子を応援してくれるいい父親で、妻の好きな仕事を見守りつつ、自分達の時間も大切にしたいと考えてくれるような心もイケメンなナイスミドルを演じていて、ほぅっとため息が出る思いでした。歌も上手なちなつさんなのでいつも楽しみにしてますが、今日は途中で一ヶ所だけ高音が震えるような声になったところがあって、なにかあったかとドキドキしました。ただそのあとは特にかわりなかったので、多分たまたまだったんだんでしょう。

光月るうさん、もう!美人さんでビックリです。ホテルのコンシェルジュでベテラン従業員なのですが、口も軽くお尻も軽く?離婚歴も数々あるようで、すぐに前夫たちのことを語り出します。「武蔵」の時の和尚とは真逆の軽いキャラクターを演じて(しかも女役!)芝居をまわしていきます。ホテルの女主人の海ちゃんがキリキリ仕事をこなすキャリアウーマンを演じる一方で、対照的な役作りで登場人物の幅を広げています。

海ちゃんと言えば、主人公の親世代の役ですが、娘2のポジになるでしょうか。台詞も多く歌もソロがあり、また突然上に着ていたワンピースを脱ぎ捨てて派手なレオタード姿になり踊りまくる一幕もあって、目を引きました。夫があとで言うことには、「あのお母さん役の人の方が(トップ娘役より)歌がうまかったね」。でしょうね~。「武蔵」ではケガのためショーは休演していましたから、ダンス復活にいっぱいの拍手をおくりました。

れいこさんも「武蔵」では途中から休演になり、多分本人が一番辛かったことでしょう。今回バリバリ二番手を魅せてくれて完全復活でした。主人公と敵対する二番手、王道ですよね~。お顔が整っているだけに、悪役も迫力3割増しです。ショーの幕開けのシルエットの美しさや、大階段を一人、娘役さんたちを引き連れて降りてくるかっこよさにしびれました。

風間くん、期待されて大きな役を任されることが多かったですが、そしてそれに応えてきていましたが、はじめて等身大の役でちょっとほっとしました。人はいいものの、浅はかなところもありピンチを招いてしまってははげしく後悔する。最後の方では意中の彼女にふられ、サッカー選手のパブロ(ありちゃん)に言い寄られて困惑したまま大団円、というコメディキャラでみずみずしい演技を見せていました。

そのありちゃん、世界的なサッカー選手とのことで、髪の毛のサイドを刈り上げての役作りに挑戦。マッチョな体格が自慢というか、売りらしいのですが、背は高いものの可愛らしく華奢な雰囲気の彼女には若干無理があったような…「マッチョマッチョ」と歌う度に、その差異に逆に目がいってしまい、違和感を覚えてしまいました。演技でなりきるにしても限界はあって、やはりビジュアルの持つ力というのは侮れないと感じました。

「マッチョマッチョ」と言えば、作品のなかで観客の拍手が入るところが度々あるのですが、ただの単調な手拍子ではなくて、タンタンタタタなどとリズムを刻む部分でも(おそろしいくらいw)手拍子が揃っていて、なんども観劇している方々が多いのでは?と推察しました。と言っても東京で始まってまだ3日めですので、西で観てきた方たちかと思われます。また、客席では広東語、中国語も飛びかっていて、在日なのか観光旅行なのかはわかりませんが、世界的な娯楽になってきたのかな~?なども感じました。劇団でも最近の傾向に違わずインバウンド消費を目指して、旅行社などに外国人旅行者向けの商品として卸しているのかもしれないですね。チケ難が加速?多くの人にすてきだなーと思ってもらえるのはうれしいのですが、それで従来のファンがチケットがとりにくくなるのもなぁ…いたしかゆしというところです。はい、ワガママです。スミマセン(´д`ι)

筋書きや音楽そのもの、その他の演者についても記しておきたいのですが、長くなってきましたので次回に続く。ということで。

最後に夫ネタ。
「今日の演目はおもしろかったね~。20世紀号と今日のはよかった」
……
ハイ、あなたの好みはわかりました。
いやしかし、一緒に論じるのは私的にはなんか釈然としない思いが…