今日は、敬愛するヅカ友のお世話でチケットをとっていただきました。いつもありがとうございます。一階11列の上手です。
私の前から斜め左(つまり舞台センター側)にかけて、どういうわけか男性ばかり。けっこう座高も高くなるので危惧していましたが、真ん前の席の方はおいでにならなくて、真正面はスパーンと抜けた状況でした。芝居が終わってみると、斜め左前の方々も退席して、ショーの時には 妙に空きが目立つ状態になっていて、むしろ客席降りのときの生徒さんの目線が気になるほどに(>_<)。

今朝何げなく、宝塚好きの同級生とLINEのやり取りをしていて、私が今日星組を観に行くと伝えると、「えー?!私もだよ」という話になり、驚いています。50公演以上あるのに、そのたった一回に当たるとは、なんたる偶然!
観劇も楽しみ、再会も楽しみです。グループの中には、30年以上消息のなかったかたも含まれていて、宝塚のご縁が繋ぐありがたさに感激です。
幕開け前と幕間に、席にお邪魔して旧交をあたためました。宙組全ツ、雪組全ツで再会を約束しました~

さて公演は、例によってなんにも情報を入れてなかったので、そもそもの幕開けから設定がわからず混乱しました。アイリーンの子どもの頃の想い出話からの~、この世ならぬ場所?でのスタート、「アナワ」でだいぶ免疫はできたものの、あいかわらずの度肝を抜くコスチュームで、いや、これをどこにどうもっていってまとめるのか?と、目の離せない展開となりました。
(孫悟空扮装のことちゃん似合いすぎ。)

舞台は現代のシンガポールに戻ってきて、ブイブイいわせてる紅さん、サイコーでした。体を揺すって斜めに構えて、エラソーにしゃべる…もう彼女以外を以てしては演じることは不可能でしょう。新公の天飛くん、もう本役は忘れて自分なりのホンを演ずるしかないでしょうね。唯一無二のエンターティナーですよ。
なんかね、ホンがエルベのカールとかぶって見えました。自分の過去の記憶がなく、依って立つところのない不安定さ。自分の出自に自信が持てなくて、イキがったりするものの、本当の自信がないから恋人マルギットにも正面から向かい合うことができなかったあのカールと、ホンが交錯します。
そして、紅さんの今と、これまでを思い出させる数々のセリフ。小柳先生の紅さんへの愛があふれていました。星組の舞台ってすごくメッセージ性が強い気がします。ただ楽しかった~、きれいだった~で終わらないメッセージ性。圧倒的な美しい舞台は、まぁ、それはそれでいいところもあるのですが、この「食聖」はセリフの一つ一つが心に残ります。コメディであるのに、いつの間にか泣いてました。

ことちゃん、こういう頼りない役をさせたらうまいですね。顔立ちもかわいい系ですし、もううってつけでした。これまでは2番手で芝居の立ち位置としては紅さんに助けられていたところがあったかと思いますが、真ん中に立ったときはどんな役を演じるか、もちろん実力はありますが、かなり役柄を選びそうな気もします。脚本は真ん中を立てて書くし、心配はしてません。ただトートとかは…ムリありそうな。メイクと衣装でかなりカバーはしても、個人的にはことちゃんで観たい役ではないかな…スカピンのショーヴランも今一つ合ってなかったと思います。ロミオは似合いますね。てか、実証済み。でもせっかくだからこれまで観たことのない役で観たいかな。これからの人には、いろんな期待がわいてきます。そしてさすがに当て書き、所々でひっとんと絡むシーンがあり、新たなスタートを予感させました。

私の星組での注目はてんてん(天寿光希さん)ですが、いつ出てくるのか?と、待って待って…後半ようやくの登場。修道士のようななんとも地味な格好が若干残念なものの、紅さんとのやり取りがあって今回はセリフが多いのでうれしいわ。クライマックスのコンクールの場面では、普通にスラックスにワイシャツにベスト。全編通して華やかなコスチュームもののわりに、ちょっとなんか…てんてんの衣装、手抜きすぎてない?

てんてんと言えば、ショーの一場面ではソロをとっていました。てんてんが歌い、紅さんとあーちゃんとことちゃんが踊る。もう幸せ。💕花組蘭寿さんのショー、「Mr.Swing」の「マスカレード」のシーンを思い出しながら見てました。あのときは蘭寿さんと女装のあきら(日替わりでキキ)が妖艶なダンスを踊る脇で、だいもんが歌ってたのよね~

「ボレロ」すばらしかった。男役も娘役も、衣装はグリーンの濃淡で揃え、50人の組子が一糸乱れぬフォーメーションを展開する。息をするのを忘れるほど集中して見てたかも。
そのあとの「ニューヨーク」。華形ひかると如月蓮と麻央侑希、紅さんと時代を築いた上級生二人の見せ場、温かい拍手に包まれました。華形さんはさすが押さえるところを押さえてる。落ち着いたいい場面でした。
フィナーレの手前でことちゃんがカラフルな衣装の若手男役を引き連れて踊るシーン、ヤバい(^^;一人も顔がわからない…あ、かろうじて天飛くん?

客席降りは、席が上手のほぼ真ん中だったので通路は全く近くではなかったのですが、私の向いてる向きの真正面が朝水くんでした。「アナワ」の武者衆で意識して以来顔がわかるようになって、舞台上にさがす生徒さんの一人ですが、上級生がいっぱい卒業して、96期の朝水くんもどちらかと言えばもはや上級生の部類に入ってきましたね。今確認したら、あちゃー、96期の最下位なのね。紅さんという見本もあることだし、がんばってくれればいいなと思います。

フィナーレは三味線の音で。黒燕尾と異質な組み合わせが斬新でした。いつも大好きなシーンですが、紅さんの求心力を強く感じました。これぞ黒燕尾という王道でしたね。階段でのフォーメーションも記憶に残る美しさでした。

思いつくままにツラツラ綴りました。芝居もショーも楽しかった!  あと二回見る予定なので(一回は2階席から)今日見られなかったところも注目してみようと思ってます。
書ききれなかったこともありますが、またおいおい。

紅さん時代の星組、ハズレがなかったな。思えば私が宝塚に通い始めた頃から、目立つ存在だった。見始めた頃は音楽学校時代の成績なんて知らなかったから、あとから知って驚きました。努力の人なんだろうなって。周りにも支えられてきたけど、人望があったからこそなんだろうなと思います。
東京であと1ヶ月。千秋楽までぶじに走り抜けることを祈ってます。