マルハバ音符

 

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これまでのStoryは・・・

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第一話  私とヨルダンの出会い①

第二話  私とヨルダンの出会い② ~ヨルダン最初の任務~

第三話  私とヨルダンの出会い③ ~ヨルダン生活初心者~

第四話  私とヨルダンの出会い④  ~いよいよプロジェクト開始~

第五話  私とヨルダンの出会い⑤  ~心の奥にあるもの~

第六話  私とヨルダンの出会い⑥  ~認められるということ~

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シリア紛争で傷ついた子どもたちの心は

 

いつどんな形であらわになってくるか分かりませんでした。

 

 

 

私がよく覚えているのが、

 

アハマッド君という当時5年生の男の子。

 

本当に体が小さくて、かわいらしいのだけど、

 

いつも髪の毛をジェルで固めていて、

 

とってもオシャレさん。

 

 

 

彼は、笑顔が本当に愛らしくて

 

素直でいい子なのだけれど、

 

先生の言うことを聞かない、と

 

学校では問題児扱い。

 

 

 

当時ザアタリ難民キャンプに1校しかなかった学校では、

 

午前中は女子、午後は男子というように、

 

シフト制にして授業を行っていました。

 

 

 

イスラム教の国では、男子と女子が

 

同じ教室で席を並べることはありません。

 

 

 

アハマッド君は、私たちの授業が大好きで、

 

音楽の授業なんて、学年クラス構わず、

 

いつも一番前の席をとっていました。

 

 

 

ある日、午前中の女子シフトの時間に、

 

アハマッド君が我々の職員室に

 

忍び入ってきました。

 

 

 

「ちょっと荷物をとってくるから家に帰る」

 

と教室を出たとたん、

 

セキュリティに

 

「おい、お前、女子の時間に何をしているんだ」

 

と、舗装もされていない砂利の校庭を

 

校門めがけて、小さな体のアハマッド君を、

 

引きずり始めました。

 

 

 

もうやめて!!!

 

 

心の中でそう叫びましたが、

 

何といって良いのか分からない。

 

アハマッド君は、暴れ、全力で抵抗していましたが、

 

セキュリティはアハマッド君の片腕を持って、

 

ただただ引きずって追い出そうとする。

 

 

 

あまりにも暴れたので、

 

一瞬セキュリティが手を離した途端、

 

アハマッド君は、私たちの職員室の窓めがけて

 

走ってきました。

 

 

 

スタッフの一人が逃げ込んできた彼の腕をとって、

 

すぐに私たちの部屋へ・・・。

 

引きずられたお腹は赤くなり、

 

顔中涙でぐしゃぐしゃなのに、

 

私たちに精一杯の笑顔を見せてくれた彼に、

 

我々は何を言ってあげたらいいのか・・・

 

ただただ抱きしめました。

 

 

 

 

どんな子どもも見逃したくない、

 

そんな気持ちで私たちは授業をしてきました。

 

いつしか、私たちの活動は、

 

学校一の人気授業となり、

 

中学校だけの授業のはずでしたが、

 

小学校からも是非授業をしてほしい、

 

とリクエストが来たり・・・

 

 

 

私の名前も学校では有名になりました。

 

私が廊下を歩けば、

 

「YUKA YUKA YUKA」

 

と由佳コールが授業中の教室から。

 

 

 

涙が出るほどの喜びでした。

 

私たちが彼らのことを受け入れることで、

 

私たちも彼らに認められたんだ、と

 

そう思う瞬間でした。

 

 

 

今私が、ヨルダンのために支援したい、

 

シリア難民など祖国を追われてきた人たちの、

 

生きる喜びを与えたいとの思いを強くしたのは、

 

ザアタリ難民キャンプの子どもたちが

 

私を受け入れてくれたからです。

 

 

 

 

 

to be continued...

 

 

 

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