今回はMQL4勉強法について解説します。
- 自分はMQL4を学ぶべきか?
- MQL4を学ぶためには何をすれば良いのか?
■MQL4を勉強するべきか?
→一流トレーダーを目指すのであれば、MQL4は間違いなく学ぶべきだとは考えていますが、全ての人にMQL4を学ぶことはあえてオススメできません。
MQL4は手法を作り、検証するためのツールでしかなく、ただ闇雲にMQL4を学んでも無駄な時間と労力だけ費やして、挫折してしまうことが多いからです。
MQL4自体をを学ぶのは簡単です。
▶︎MQL4をマスターするために必要な期間
3ヶ月もあれば、プログラミング未経験の方でも一通り自分で簡単なロジックであれば、作れるようになり、バックテストを取れるようになるでしょう
ただ「MQL4を使える」のと、
「MQL4を使いこなして勝てるロジックを作れる」のには「天と地の差」があります。
フィギュアスケートで例えるなら
スムーズに滑れるようになるのには、何回かスケート場に通えばできるようになるけど、三回転ジャンプができるためには、莫大な努力はもちろん、才能も必要とします。
▶︎MQL4を学ぶ時に挫折してしまう理由
挫折する理由は2つ。
- そもそも学び方がわからない
- 「MQL4をいじれる」まで辿り着くことができてもそこから先がわからない
「学び方」について
MQL4言語に限らず、マイナーなプログラミング言語を学ぶ時には自分でネットや文献を調べ、場合によっては英語、ロシア語などのサイトを辺り調べなければいけません。
この辺りが自分で完結できるようでないとできません。
コードの書き方は多種多様で正解はないし、間違っていても誰も指摘してくれません。
「MQL4をできるようになった先がわからない」
「MQL4をとにかくできるようになろう」という心意気でMQL4を学ぶと、ほぼほぼ挫折します。
先ほど申し上げた通り、「MQL4ができること」と「勝てるロジックを作れること」は異なるからです。
MQL4を学ぶだけでなく、自分がMQL4を学んで何をするのか?
この目的意識がないまま、MQL4を学んでも無駄な関数や機能まで覚えようとして、何をしているんだかよくわからなくなってしまい、学ぶ意欲がなくなってしまうというのがMQL4を途中で挫折する理由の90%(※私が見る限り)
▶︎MQL4を学ぶべき人の特徴
- 自分の作りたいロジックが明確にある人
- 徹底的に理論立ててトレードを行いたい人
- MQL4を使いこなせるために数年間の勉強は覚悟できる人
■MQL4の勉強方法を完全公開
大きな流れとしては以下の通りです。
▶︎MQL4を学ぶ順番
- 第1段階 簡単なサインツールを作れるようになる
- 第2段階 バックテストを取れるようになる
- 第3段階 自分でロジックを開発する
- 第4段階 高度な計算をロジックに取り込めるようになる
全体のゴールとしては「スプレッド0.4pipsでバックテスト勝率60%のサインツールを作ること」を設定します。
①サインツールを作れるようになろう
最初にサインツールを学ぶのは、サインツールが全てのインジケーターの中で一番実用的かつ簡単に作ることができるからです。
まずは自分で簡単なものでも良いので、1つサインツールを作ってみましょう。
「いきなり難しい」と思われる方もいるでしょうが、2週間もあれば誰でもサインツールを作れるようになります。
▶︎自分でサインツールを作れるようになる3ステップ
- MT4のメタクォーツ言語エディタ(MQL4開発画面)の使い方を覚える
- 大体のサインツールのコードの構成を覚える
- 変数やif文などのMQ4の仕組みを覚える
私が学んだときは限られた書籍、サイト等が限られていたので、英語サイトなどから知識をかき集めるしかありませんでしたが、今はやさしく解説してくれる無料サイトがありますので、そちらを参考にしましょう。
▶︎MT4の使い方を覚えよう
(ゴール→エディタを開いて好きなインジケーターのソースコードを開けたり、カスタムインディケーターの作成画面を開けるようになる)
MT4をダウンロードすると自動でメタクォーツ言語エディタというインジケーターのコードをいじれるエディタが勝手についてきます。
まずはエディタの基本的な使い方を覚えましょう。
▶︎大体のサインツールのコードの構成を覚える
(ゴール→インジケーターの構成を理解し、どのパートがどんな役割をしてるのかを把握する)
サインツールの構成としては大体こんな感じです。
- インジケーター自体の説明パート
- パラメーターパート
- アロー(矢印)の見た目を指定するパート
- アローの出現要件を指定するパート(ロジック本体)
今回はMQL4の学び方の記事であって、MQL4プログラミングを学ぶ記事ではないので細かい解説は割愛しますが、なんとなく理解できれば良いです。
で、最初にいじってもらいたいのは、4番のロジック本体のパートだけです。
▶︎変数やif文などのMQ4の仕組みを覚える
(ゴール→インジケーターの基本的なルールを理解し、1文でも良いから自分でコードをいじれるようになる)
MQL4の基本的なルールを学んで、ロジック本体の部分をいじれるようになりましょう。
ただ同じ「RSI70/30で逆張りサインを出すインジケーター」を作る時においても、
人によって書き方が違うので、ネットから拾ってきたインジケーターが正解とは限らないので注意。
最初はなるべくシンプルな記述を心がけましょう。
私の配布しているRSIシグナルと同じものを自分で作れるようになれば、このレベルは一旦はクリアとしましょう。
②バックテストを取れるようになる
バックテストの取り方にはいくつか種類があります。
▶︎バックテストの取り方の種類
- エクセルを使ったバックテスト
- MT4のEAを使ったバックテスト
- フォレックステスターを使ったバックテスト
【バックテストの精度】
フォレックステスター>>>MT4>>>>>>エクセル
エクセルを使ったバックテストは精度が非常に悪いので、まずオススメしません。
エクセルを使用したバックテスト結果を載せているサイトを見たら、その時点でゴミロジック認定しても良いレベルです。
フォレックステスターという有償の3万くらいする専用テスターソフトを使うというのが、精度が高く高度なバックテストを行うことができることから、本当は一番おすすめですが、ハードルが高いので、初心者にはMT4のEAを使ったバックテストをおすすめします。
MT4のEAを使った検証方法についても複数の方法があり、それぞれやり方が違うので、割愛します。
ただ全てのEA共通でヒストリカルデータという過去数年間分のローソク足の情報を別途ダウンロードしてMT4にブチ込む必要があります。(MT4を入れただけでは、5分足だと数ヶ月分のローソク足情報しか入っていない)
オススメのヒストリカルデータ提供先だけ貼っておきますね。
参考| FXTFヒストリカルデータ
(会員限定のため、口座開設しないとダウンロードできませんが、全部無料なので口座開設をおすすめします。またアフィリエイトリンクは一切使用していないので、ご安心を。)
③自分でロジックを開発する
自分で指定した条件でアローを出すことができて、バックテストの取り方を学べば、あとはひたすら自分でロジックを開発し、試行錯誤していくだけです。
例えば「RSI30/70到達で逆張りシグナルを出す」サインツールが作れるようになったのであれば「ボリバン2シグマ上じゃないとサインが出ないフィルター」をかけるなどをしてみましょう。
▶︎勝率が上がるフィルターの一例
- 別のインジケーターによるフィルター
- 曜日別フィルター
- 時間帯別フィルター
- ボラティリティによるフィルター
④高度な計算をロジックに取り込めるようになる
ある程度、自分で手法を開発し、バックテストを取れるようになると、あることに気づきます。
「世の中に存在する99.9%のロジックは勝てない」と。
従来型のインジケーター分析というのは期間が固定で決められている左のような分析
ただ現在の相場で求められているのは、右のようなチャートの単位に区切って分析する方法
そのためには、チャートの分析範囲をかなり広くとってして、その中でMTF分析、ローソク足分析、サイクル分析など高度な分析を取り組んでいく必要があります。
「MQL4が使える」と言えるレベルになりたいだけであれば、レベル3までで良い。
ただ実際に勝てるようになるためには、レベル4の高度な分析を自分でもできるようにならなければいけない。
このレベルの差は、先述の「スケートで滑れるようになる」と「3回転ジャンプができる」くらいレベルの差。
■まとめ
以上、「私が昔MQL4を学ぶ時にこんな記事があれば最高だったな」と思えるようなMQL4学習法を紹介しました。
初心者が最短でMQL4を使い、自分のロジックを作れるようになるため徹底的に無駄を省いた学習法をお伝えしたので、記事の内容を理解しようとすると、自分で調べなければいけない箇所がたくさん出てくると思います。
その時に調べることが本当に必要なことであり、最初から難しい意味のない機能や関数を覚える必要はないのです。
ぜひ3回転ジャンプを跳べるレベルまでたどり着いていただけることを期待しております。
今日はここまで
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