ミュージカル「スウィニートッド」を見てきました~








といっても、GWの真ん中に行ったんですけど・・・。

東京公演は、5/8までだったと思います。



ホリプロ「スウィニートッド」公式HP



ストーリー

舞台は18世紀末のロンドン。フリート街で理髪店を営むベンジャミン・バーカーは、その妻を横恋慕する悪魔判事ターピンによって無実の罪で流刑される。15年後、‘‘スウィーニー・トッド’’と名を変えて街に戻った彼は、大屋のミセス・ラヴェットから、妻の自殺と、娘ジョアンナがターピンに養われていることを聞かされる。ミセス・ラヴェットのロンドン一まずいパイ屋の2階に再び理髪店を構え、商売道具のカミソリを手にスウィーニー・トッドの復讐劇が始まる!




ブロードウェイミュージカルスウィーニー・トッド
~フリート街の悪魔の理髪師~ 

東京芸術劇場  4/14~5/8

作詞・作曲 スティーヴン・ソンドハイム
脚本 ヒュー・ホィーラー
原作 クリストファー・ボンド  
演出・振付 宮本亜門   
出演  市村正親 大竹しのぶ  芳本美代子 田代万里生 
     唯月ふうか 安崎 求 斉藤 暁 武田真治 他







日本のミュージカルを観る時に、どうしても韓国ミュージカルの歌の上手さと比較してしまう悪い癖がある私。

でも、去年「ラマンチャの男」の松本幸四郎さんを観て、

歌だけではない、演技というものに酔いしれたので・・・。

演技力の素晴らしいお二人、市村正親さん、大竹しのぶさんのコンビを見てみたくなって、この「スウィニートッド」の観劇を決めたのでした。

内容的には、あまり好きでないジャンルなんですが・・・。

やっぱり、派手で楽しいのが好きな私なので~






で、感想・・・。


怖かったよ~




最後の最後のシーンで、めっちゃ鳥肌たった。


最後にみんなで、歌うエピローグ。


復讐に狂った殺人鬼スウィニートッドは、あなたの周りにもいる。

そこにも!そこにも!そこにも!



みたいなこと(歌詞は適当です)を歌うんですが・・・。

これが、ホントにゾゾゾっと来ちゃったんですね。

もちろん、結末にたどり着くまでのストーリー自体がどんどん恐怖に引きこまれるお話になっていて、

音楽も優雅とは程遠い音楽で、

突然高音が鳴り響いたり、とても難しい音の取り方だったり、

心休まる感じではまったくなく、恐怖をどんどん煽っていく感じだったし。



ストーリーも、怖かった。

私は、映画版を見ていなかったんです。

だから、本当にお話を知らなかったんだけど・・・。


復讐のために殺人を犯し始めるトッド(市村正親)は、もちろん怖いんだけど、

実は、トッドの手助けをしている風のミセス・ラヴェット(大竹しのぶ)がもっと怖い存在だった。

彼女は、トッドのことが好きだから、トッドの妻が生きてるのに死んだって言ってしまうんですよね。

そして、そのせいで、トッドが自分の妻とは知らずに乞食女になっていた妻を殺しちゃう・・・


で、その怒りで、トッドは、ミセスとダンスを踊る振りして、巨大な窯に放り込んじゃうんですよ~


そして、その窯から出来上がった肉をミンチにする機械があるんだけど、

ミセスに想いを寄せるトバイアス(武田真治)が、ミセスとは知らずにミンチにするんです。

もう、なに、この恐怖の連鎖は・・・



最後の方は、もう、

ええっ


の連続で、口を押えて、声が出るのを我慢してたぐらいでした。

そんな恐怖がぐるぐる渦巻いてのエピローグで、


復讐に狂った殺人鬼スウィニートッドは、あなたの周りにもいる。

そこにも!そこにも!そこにも!


と歌われた時には、もう怖い~って思うしかなかったわ。

たぶん、演出家の思うつぼですね。




あとねー。

ミセス・ラヴェットが「海辺で」っていう可愛らしい歌を歌うんです。

海辺に家を買って二人で住むの

素敵な人生よ~


みたいな歌詞の歌で、可愛らしい歌なんです。

もう、夢を語ってるから、ウキウキ楽しく歌ってるんだけど、

でも、ミセスはそのウキウキな歌を歌いながら、

人の骨についてる肉をナイフでそぎ落としてるんですよ~


で、エプロンが血だらけになるの・・・




あかん・・・


そのエプロンーっ!て思って、全然ウキウキできなかった・・・





ミセス・ラヴェット(大竹しのぶ)って、チャーミングに笑いながら、

「殺しちゃいましょ
うふ」って言うんですよ。

「イイこと思いついちゃった!パイにしちゃうのよ!(←殺した人のこと。)私って天才!」とか・・・。


おいおい!それでいいのかっ!


って突っ込みたくなりました。




それに、トッドの理髪店の椅子がすごく立派な椅子なんですけど、

その椅子に座った人は、首を切られて殺されて、

その椅子のボタンか何か押すと、ガタンと下の肉の精製する場所へ落ちていく仕組みになっていて、

どんどん、トッドが首を切っては、ガタンと下へ落としていくシーン。

そこで、機械的に殺人を行うトッドに笑いが出てたんだけど、私は笑えなかった・・・。





最終的には、怖い!と感じだ私だけど、

トッドは、どこか飄々としていたし、

ミセスは、チャーミングだったし、

ストーリーの随所で笑えるシュールな感じがあったので、

話に引き込まれていくうちに、ジワジワと恐怖が広がっていったという感じでした。

まあ、笑える仕草でも、やってることは怖かったりするんですけどね。




それには、やっぱり、主役のお二人の演技が素晴らしかったんだと思います。


市村さんは、安定の市村さんという感じ。

復讐に燃えてるトッドなんだけど、どこか飄々とした感じもあって。

やっぱり、貫録ですね。

でも、私は、市村さんはラカジのザザが好き!

市村さんの男らしい役は、安定感がありすぎる感じがするんですよね。

生意気言ってスイマセン。



そして、大竹しのぶさん。

歌はねーって感じだったけど、やっぱりこの人はチャーミング。

ホントに可愛らしいの。

もう、目が離せないの。

可愛らしく、「殺しちゃいましょ
うふ」ですから!

だから、余計に怖いんだよ~



カテコでも、最後にトッドに窯に投げ込まれちゃったから、

出てきた時に、市村さんに拗ねてるんですよ~。

ジェスチャーで、「ダンス踊りながら、投げ込んで、私、ゴロンゴロンとなった。」みたいなことを市村さんに向かってやってて。

本当に可愛いの~。

華があるってこういうことだわ~と実感。

もう、ホントに大竹しのぶさんに釘付けだった!





あと、トバイアス役の武田真治さんが上手だった。

トバイアスは、純粋だけど、少し頭の弱い子なの。

最後にミセスに言われた通りに、ミンチの機械をまわすんだけど、

それが、ミセスだとは知らずにまわしちゃうんだよね・・・。

そのシーンとか、本当に切ないような、怖いような、何とも言えない気持ちになった。

他にもトバイアスは、面白いシーンもたくさんあって、なかなかに演技が光ってました。

めちゃイケのイメージと全然違う~。←当たり前だ!





そして、アンソニー役の田代万里生さん。

エリザベートでは、フランツ皇帝閣下役で見てるから、

あら?こんなに若くて素敵なのね!

って思っちゃった。

この方は、やっぱり歌が上手ですよね~





そして、ジョアンナ役の唯月ふうかさん。

「デスノート」で、ミサミサを演じてたから、そのイメージが抜けなかった


歌い方に特徴があるんですよね。



この若々しい二人が、歌うナンバー。

若々しい美しいメロディと思いきや、やっぱり、どこか不安な感じなナンバーだった気がする。

ちょっと、はっきり覚えてないけど、恋に堕ちる二人なんだけど、

不安や恐怖が入り混じってる感じ。

そういうところも、上手く作ってあるなーと感じました。





あと、ターピン役の安崎求さん。

この人、怖かった。

欲望のままの権力者であり、でも、そんな自分を律する姿もあり。

神に祈りながら、自分を鞭打つシーンがあるんだけど、

逆に恐怖なんですよ。そういうシーンが。

最後には、哀れにも殺されてしまうけどね。



そして、ビードル役の斉藤暁さん。

お笑い担当かと思ったら、そうでもないの。

このビードルも悪い奴だった。自分の私利私欲のためには、なんでもする奴。

笑いたいけど、笑えなかったわ。




ざざっと、出演者のことも書いてみました。

いつもながら、長いわ~
ミアネー






最後に動画を貼っておきます~






2016/04/13ミュージカル『スウィーニー・トッド』公開舞台稽古











本編ダイジェスト映像『スウィーニー・トッド』











あ!そうそう!

韓国でも、スウィニートッドが上演されますね!





この豪華キャスト、見て~!

見たいわ~。

ジュンスのドリアングレイと一緒に観れないかな~。









뮤지컬 '스위니토드' 배우 인터뷰 영상 공개!
ミュージカル「スウィニートッド」 俳優インタビュー 映像公開!








あと、いろいろ動画を見ていたら、グァンホさんが、2007年にトバイアス役をやっていた時の映像があったので、それも貼っちゃう~。

なんか、坊主頭に似合わない美声なんだけど~








Kwang Ho Hong홍광호-Not While I am Around (Sweeney Todd)





相手役の女優さんは、ジュンスの主演男優賞の時のMCをされていたホン・ジミンさんですよね。

グァンホさんも、本当にいろんな役やってるんだな~。







いろいろ、長くなってしまいました~。

最後まで、読んでくださった方、本当にありがとうございます~





「スウィニートッド」は、シュールに笑っていたはずなのに、気がついたら恐怖がとなりに来ていた・・・。という感じのミュージカルでした。

本当に完全に演出家の思うツボな感じ。

そんなミュージカルでした。


たぶん、好きな人はリピートする作品と思う~。

こういう作品があまり好きでない私も、また見てみたいと思ったので・・・。

なんで、見たいのかわからないけど、なんとなくまた見てみたい感じ。

そんな感じ。

意味不明でごめんなさい~。