電車の中ではもう暖房が入り、道行く人々は冬の支度を始める季節。
電車を降り、宮益坂を経て明治通りぞいのパチンコ屋AMDYの手前の坂を登り少し進むと古めかしさと新鮮さが同居した雑居ビルが左手に見える。その雑居ビルの3階にその店はあった。
階段を登っていくと微かにムーディーなレゲエが開かれたドアから聞こえてくる。
やっと辿り着いた。
「悪ぃ、遅くなった」
中へ入っていくと打ち合わせの為に待ち合わせの約束をしていた友達がすでに手に持っていたコップのビールを飲み乾す程に飲んでいた。
「今日は何にします?」いつもと変わらず、冬なのにサーフィンで焼けた肌のシェイカーに笑顔がこぼれる。
「じゃあ今日はブラック・ベルベットを。いや、やっぱり彼と同じものを」
すぐにビールは出され、先に来ていた友達やスタッフと乾杯して「あーではない、こーではない」と打ち合わせをしながら心地良い音楽を聴きながらスタッフも交え談笑する。サーフィンの話だけではなく日常の他愛もない話すらスタッフを交えると壮大なストーリーへとなっていく。
もしかしたら世界でもこんなに最高の時間を過ごせているのはうちらだけではないかと感じさせる何かが[ jooks ]にはあるのかもしれない。時間を作ってでも[ jooks ]に来れば何かある。そんな気が。
そうこうしている内に、また一人。遅れてきた友達が混ざる。そう、まるでマーブル模様のように。
ふらりとやって来た人々が混ざる場所がコンクリートジャングルにあってもいいのかもしれない。
そうやって渋谷区渋谷一丁目の夜は更けていく・・・。
続く