A旦那さんから謝罪された。
迷惑かけて申し訳無い。
心が痛かった。
○さんが悪いわけじゃないから、
謝らないで下さい。
そう言ったが、
顔を直視できなかった。
彼は、
内にもの凄い怒りの感情を
必死に抑える。
そんな表情に見えた。
そして、
こう言った。
アレはもう、
俺も○○君も知ってるヤツじゃない。
ただの嘘つきで穢れた別人だから、
関わらない方が良い。
弱みを見せたらやられるから、
放置してね。
そう言った。
この言葉は、
僕が元妻に持った感情を具現化した言葉だった。
薄汚れた穢れた存在。
平気でパートナーを騙し、
息をするように嘘をつく。
不倫と言うもので
見えた人の本性。
これをずっとどこかで元妻に
持っていた。
だから、許せなかった。
そして、
○さんにこう言った。
2度と来ないとは思いますが、
今度来たら、
ホースで水でもぶっかけますね。
彼は、少し笑った。
続けて僕は、
さっさと処分して、
また心置きなくゴルフに行きましょうね。
つっても○ちゃん優先ですけどね
一緒に遊びに行きましょうよ。
そんな話を少しして、
彼は帰って行った。
その後ろ姿に、
過去の僕を重ねた。
理不尽だよな。
こんな仕打ちをするやつが、
家事はちゃんとしていた。
なんてぬけぬけと言ってのける。
不倫しただけでその人の人格まで
云々とか言ってるヤツがいるが、
寝言は寝てから言え。
少なくとも2つの幸せな家庭を崩壊させた人間に、
僕は情けなんてかけない。
ポンコツな僕でも、
暴力はいけない。
まだそんな理性は働いている。
姉の言うように
リミッターが外れたら
何するかわからない非情な顔が
出ないように努力しているが、
もうすでに決壊寸前なのかも知れない。
本当はあの時、
もし今度来たら、
地獄に送っていいですか?
そう言おうと思ったから。