ショック受けるかも知れないけど、
よく聞いて欲しい。と言った。
妻は正座をして、どうぞ。と言った。
僕は言った。
僕への思いはよくわかっている。
だが、妻の中に抜け落ちていることはないか?
と聞いた。
妻は考えている。
パッと出ないのを確認して、僕は切り出した。
お前の勝手な行動の犠牲者は俺だけじゃないよね。
妻はハッとした。
Y君は、お前の犠牲者じゃないの?
お前に引っ掻き回されて、彼女と破局して、
俺にお金払ってさ、俺の前で必死に謝って、
自分が悪い。って一生懸命お前を庇ってさ。
完全にもらい事故じゃん。
自分で言ってたろ?何度も断られたってさ。
無理やりお前のプライドの為に関わらされて、
利用しておいて、バレたら彼のせいにして
そんな扱いしておいて、扱い安かった。
そんなセリフを自己保身の為に吐ける。
俺は、お前のこの部分を知ってしまったから、
彼に怒りは向かなかった。
俺が彼にお金返したの知らないだろ?
これはもらえないってさ。
彼女との結婚資金だったんだよ。
今のお前なら理解できると思って話してるけどな。
お前が本当に自分の行いを反省するなら、
彼の人生も狂わせた事を忘れちゃダメだろ?
俺はまだ、ここにいるから、これから挽回できるかも知れないけど、Y君の人生はどうしようもないじゃん。
もちろん、彼がお前の誘いに乗っちゃったのは彼の間違いだけど、お前の罪の方が重いだろ?
だから、この事も、お前は忘れちゃダメだと思ってる。
会ってどうこうできない分、お前は二度とそういう事をしないと思って欲しい。
Y君には、俺は謝罪したよ。
だから、この話は過去の事じゃなくて、
今後のお前の生きざまに刻んで置いて欲しい。
妻は、ビックリした顔をした後、
グッと歯を食いしばりながら上を見た。
きっと泣いちゃいけないと思ったんだろう。
そして、こう言った。
償えない罪を私は犯して、さらに身勝手な保身で
人を傷つけた。
今◯◯に指摘されなければ無かった事にしていた。
そうだね。それは忘れちゃいけない事だよね。
取り返しがつかないって簡単に言っちゃいけないね。
確かにそう。
教えてくれてありがとう。
本当は言いたくなかったんだろうけど、
私の為に心を鬼にして、私の足りない所を指摘してくれたんだ。ありがとう。
僕、人は、意識的じゃなくても他人を傷つけるってよく有ること。
だから、誰もが数え切れない罪を犯してるんだと
思う。
知る事によって、生き方を改善するのは、俺にも必要な事だし、お前にも必要な事だ。
だから、二人でこれはおかしいと思ったら、
互いに向かい合って改善して行こう。
俺の悪い所を指摘できるのは、お前だけだから。
そこは妥協する事なく改善して行こうよ。
妻は、もう一度グッと歯を食いしばりながら、
上を見た。
そして、こう言った。
夫婦だからこそ、厳しい事も伝えられる。
そこには、憎しみじゃなくて、深い愛情がある。◯◯の言葉には、それがこもってる。
こうして僕達は正面から向き合うようにした。
幸せな未来を築く為に。
ここからが本当の構築だと思っている。