楽器を学ぶ上で、本当の音を知ることは非常に大切。
どんな楽器でも、「こういう音を奏でたい」というイメージがなければ、自分の音が良いかどうかの判断ができませんし、判断できないということは成長する方向が見えないということです。
そのために良い録音を聴く、それ以上に生演奏を聴くのは大事です。
一流の奏者の演奏する姿勢、息遣いや立ち振る舞い、これらに触れることはとても刺激になります。
そして、今日の本題はここから。
今の世の中、奏法や練習方法に関する情報はいろんなところに溢れています。
インターネットで検索をかければ、いろんな情報が公開されています。
しかし、この「文字による情報」というのは、かなりの確率できちんと伝わらないと思います。
例えば、「余分な力は入らないほうがいいが、最低限の支えは必要。」
では、どこまでが最低限の力で、どこからが余分な力なのか。
その判断基準はどこにあるのか。
その判断基準は、ほとんどが自分が奏でる音を聴いて判断することになります。
では、どういうふうに音が変化すればよいのか。
そこまで知ることのできる「文字による情報」はないと思います。
ではどうすればよいのか。
それは「生の情報」に触れることです。
それが、先に挙げた生演奏に触れることであり、またレッスンであると考えます。
レッスンを受けると、どこをどうすれば音がどのように変化し、それが正しい方向なのか、あるいは間違っているのかを判断してもらうことができます。
そして、判断してもらった経験、生演奏に触れた経験は、自分の中で判断基準にすることができます。
これが”体験”であり、レベルアップするうえでとても大切なことです。
また、「文字の情報」というのは、対象を特定しないために読む人に対して当てはまらない場合もありますし、「それが正しい」と思い込んでしまうこともあります。
東京に住んでいる人が、「京都に行くには西に行けばよい」と情報を発信したとします。
福岡に住んでいる人がその情報を得て西に向かえば、京都にたどり着くことはありません。
これはあまりにも極端な例ですが、そうなる可能性は高いのです。
ただ、「文字の情報」は”知識”として蓄えておけば、判断基準が自分の中でできてくれば活用することもできます。
情報があふれる今の世の中だからこそ、”知識”を有効に蓄え、”体験”する機会を逃さずに精進していきたいものです。
トランペット講師 大倉