11月5日から山口県に帰省しています。
いくつか用事があって帰省したのですが、一番の理由は本日の「アンドレ・アンリ トランペットコンサート」です。
アンリ氏を知ったのは、彼がジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝し、その受賞者演奏会のテレビ放送を見たのがきっかけです。
そして、幸いにも昨年の3月末にレッスンしていただく機会に恵まれ、ステイト・ブラスの鹿児島公演でもお会いすることができました。
今日のコンサートでは、前から2列目の中央寄りでした。
アンリ氏のブレスもはっきりわかる距離。
音色やテクニックはもちろんなのですが、それ以上に紡ぎだされる歌がとても素敵です。
うちの妻は、モーリス・アンドレの演奏を「歌っているみたい」また、「楽しそうにおしゃべりをしているようだ」と言います。
アンリ氏の演奏も、あたかも素晴らしい声楽家の歌を聴いているような感じです。
目を閉じて、ずっと音楽の中に浸っていたくなるのです。
これが、「上手にトランペットを吹く」のではなく、「トランペットで音楽を奏でる」ということなんだよなぁとしみじみを感じました。
コンサートの後は、防府市内の小・中・高校生の公開レッスンがありました。
こちらもとても興味があったので、チケットはレッスン聴講付きで購入していました。
自分も小学生から大人まで教えているので、アンリ氏がどのように指導するのかとても興味がありました。
アンリ氏が言われていたことは、
「美しい音を繊細に扱う」
「音を出すのではなく、音楽をする」
「その音楽がどういったものなのか、きちんと知る」
「自分から考え、創造し、前に進んでいく」
大きくはこういうことでした。
そのためにどのように取り組むか、生徒一人一人にアドヴァイスがありました。
自分にも、自分が生徒に教えるときにもためになるアイディアがたくさんありました。
なかには、問題の解決策が自分の指導しているやり方と全く同じものもあって、自信が持てました。
それと、自分にもあることなのですが、日本人は「間違ったことをしてはいけない」「間違えることは恥ずかしいことだ」という意識が強くあるのだなと思いました。
例えば、「今の演奏はどうでしたか」という質問に答えることができない。
人前で恥ずかしいというのもあるかもしれませんが、それよりむしろ「正しい答えを言わなくてはいけない、でもわからないから答えることができない、そして黙り込んでしまう」というふうに見受けられました。
自分がレッスンを受けた時もそうなりそうでしたが、いやそれはもったいないと思いました。
それで、自分は○○についてこう考えているのですとか、これについてはこういう練習の仕方をしていますとか、伝えた覚えがあります。
初めてレッスンを受けた時から1年半で、二度も会う機会があるなんて思いもしませんでしたが。
すべてが終わった後、楽屋にお邪魔しました。
「目の前にいたからすぐに気づいたよ」
とすぐに言っていただき、覚えていてくださったことをとてもうれしく思いました。
鹿児島はどう?と聞かれ、近況を伝え、なぜか今までサインをいただいていなかったので、ハイドンのポケットスコアにサインをしていただきました。
今日の素晴らしい体験と、アイディアをもとに、また明日からトランペットの取り組んでいきます。
また、それを自分の生徒さんたちにも少しでも伝えていきたいです。
またいつか、アンリ氏にレッスンしていただく機会が作れるように、そしてその時にレヴェルアップした自分を見せることができるように頑張ります。
トランペット講師 大倉