昨日はワールドカップ前の最後の壮行試合!ナイジェリアとのゲームでした。

ワールドカップ前の最後の試合はナイジェリアってきいて正直『なんだよナイジェリアかよ、もっと強いところとやろうよ』って小さな不満を一人心に抱えていました。
うるさいブブセラ(アフリカ特有のラッパ)の音がスタジアムを飛び交い耳が痛くなるぐらいやかましい中、俺らは先にグランドに入りアップを始めたんだけど、そのあとを追ってグランドに入ってきたナイジェリア代表をみて目が点になりました。

もとの目は線だけどそれが点になりました。

体つきと身長がプロレスラーのような11人がステップのウォーミングアップをしてるじゃあーりませんか。そんなチャーリー浜もびっくりなナイジェリア選手と試合入場前に横に並ぶと、自分がどれだけ胸をはって筋肉を誇張しようが到底かなわないがたいの選手ばかりが並んでいたんです。
特にDFは体つきですぐ見分けられたのですが、胸板はリアルに俺の軽く二倍はあって。身長も190近くある大きなのっぽの古時計選手でした。

でもギリシャ戦でもトルコの合宿の時の対戦相手でも大きな選手ほどアジリティーに関しては弱いというのは身をもって体感してるので、逆に中途半端に細いよりよっぽど容易いと意気揚々としていました。

試合自体の流れはやはり守備の時間が圧倒的に長く、それでも攻撃時には相手のマークがルーズで前を向いて思い切ったシュートを何本も浴びせました。明確な本数はわからないけど、5、6本は打ったかと思う。
結局試合結果はゴール前での圧倒的な身体能力を見せつけられ、なす術無く3失点中2失点をくらい、一対一ではとても叶わない力量と人一人として考えていいのかという野性的なアフリカンパワーをまざまざと見せつけられる結果となりました。反面、攻撃では高さでも勝てるし個の力でも崩せるという自信も得た。
日本ではスピードで平均的な自分も、逆に世界のDFを相手にした方が簡単に突破できたからです。
相手のミスから1得点を奪うというよりいただいた形になり、2試合連続ゴールも記録できてより世界の舞台に近づけたと思ったし、チームにとっては敗戦という結果だったけど自分自身得るものも大きかった。

試合前の気持ちとは裏腹に、いざやってみて身体能力や迫力と技術を見てたら『俺ナイジェリアと試合してるんだ!!』と過去のワールドカップで活躍する姿が頭に浮かんできて試合中にも関わらず極度の興奮状態でした。その意識は好転して後半になると落ち着いてボールをさばけるようになりより冷静に体格の大きいDF相手にどう突破すれば良いか頭も冴え始めた。
相手にはあのナイジェリアの英雄、サッカーをしてれば誰もが知ってるヌワンコ・カヌーとマルティンスも控えでいました。
カヌーがアップを始めるとナイジェリアから駆けつけた多くのサポーター達が一斉に立ち上がり大きな拍手とブブセラの大歓声があがり、これぞ英雄という勇ましい姿をグランドの上から憧れの眼差しで見ていました。
日本は比較的落ち着いた国民性だけれど、こんな拍手喝采スタンディングオベレーションを受ける選手っているのかなーと改めて世界のサッカー熱、サッカーの偉大さ、影響力というものを目の前で感じました。


そして後半途中彼がピッチに立ち、その長身で間合いの広く柔らかく可憐なボールさばきに、神を仰ぐかのような神聖な気持ちになりました。
その後もマルティンスが出場した時、高校時代テレビで野生の動物のようにゴール後のパフォーマンスでロンダートバク転バク宙を何回転もする姿を思い出したし、プレイでも信じられないぐらい素早い足の速さで相手DFラインを切り裂く姿も思い浮かびました。それから8年経った今もこうやって英雄としてグランドに立ちしっかりゴールも決めて観客を沸かす姿を見ながらいつか俺もこういうプレイヤーにならねばという使命感も芽生えました。

ふと自分がどこの舞台で、どこに国で、何人(なにじん)の前でこういう脚光を浴びたいか考えてみたけど、国境という線の中に固執するのでは無く、そういう見えない高い壁をぶっこわした広い世界で讃えられる選手になろうと昨日新たな目標と夢が明確化しました。

最後まで読んでくれてありがとうございます(`ε´)/