こんにちは

いつもありがとうございます

 

 

またインドにいました

 

インド人と話をしていて、時々思うのですが

彼らはあまり同業他社の話をしません

とくにうわさ話のたぐいをしません

 

ライバル社が、気にならない、

のではないと思います

 

私がライバル社から買った、

と言えば対抗心を燃やしますし、

 

そもそも

私はライバル心を持つ2、3社の

その対抗心をネタにして

最安値を引き出すようにしています

 

だから彼らだって

ライバル社の動向が気にならないはずはない

 

でも、ライバル社の話をしませんし

私から情報を引き出そうともしません

 

 

日本人は違うと思います

 

ジュエリーの営業や職人は

よく同業他社のうわさ話をします

 

特に地元の職人さんたちは

よくそこまで知ってるなって

不思議に思うくらい知ってる

 

彼らは情報交換って言いますが

そういう情報って

あまり役立たないと思うのですが・・

 

ジュエリー関連業では、経験則から

そういう同業他社の情報よりも

新聞やビジネス情報誌・書籍類の方が

ずっと役に立つと思います

 

ジュエリー業社の場合

同業者ではあっても

得意分野はみんなそれぞれ違うし

得意分野が違えば顧客も違いますし

財務などの環境だってもちろん違う

だから同業者の動向は

あまり自社の方針には影響ないと思います

 

基本的にはたとえ同業社ではあっても

自社とは関係のない存在だと思います

 

 

インド人が他社の話をしないのは

私に他社の話をしても

自分にメリットがないからでは?

 

自分の得になることしかしないし

自分にメリットがあることしか話さない

 

それがインド人だから

他社のうわさ話をしないのではないでしょうか?

 

今回も久しぶりに訪ねたダイヤ屋さんで

その専務さん

最初から最後までず〜っと自社の売り込み

天気とかほかの話はないのかってくらい

自社の売り込み

 

インド人はこんなふうに

自分の得になることだけ、自分のことだけ

話すことが多いと思います

 

 

日本人は、話す内容に関して

損得は考えてはいないのではないでしょうか?

同業他社の話をする人は

その情報にメリットがあるとか

ギブ&テイクとか

そういうことは考えていないと思います

 

 

そういえば

私の何人かの中国人の友人も

他者のうわさ話をしません

 

彼らは自分に関係のないこと、

特に

自分がコントロールできないこと

そういうことを話しても

意味がないと思っていると思います

 

彼らの発言の中によく出てくる

「没关系」

(関係ない)

は、他者との距離感を示しますし

基本他者には関係しないし

興味自体がない

 

彼らは損とか得もありますが

自分と関係のあることに興味がある

 

中国人の場合

会話の前提条件が日本人とは違う時があり

時折会話の意味がわからない時があります

 

例えばですが

先日の春節の折に、

友人の無職の叔父が電話をかけてきたそうです

 

「今日、親戚数人で***を食べる」

「おまえの姉もいる」

 

私には、

その会話のポイントが理解できませんでした

でも彼は

すぐこう理解したそうです

 

「叔父はその費用を私に払えと言いたい」

 

日本人には、私だけでなく、普通の人には

まず理解できないのでは?

 

 

国民性の違いは

他者との距離感もあると思いますが

その関係性は

会話の前提条件にもなっている

そう思います

 

そういう意味から

 

日本人って、うわさ話が好き

そう思います

 

損とか得とか関係なく

自分に関係あろうがなかろうが

うわさ話が好きだと思います

 

 

新潮や文春や女性週刊誌の記事は

基本うわさ話で成り立っています

 

新聞にこういう雑誌の広告が

ときどき掲載されることがありますが

購入して読むまでもなく

何が世間を賑わせているのか、

その記事の見出しだけでわかります

 

基本、

自分には関係がなく

知ったところで意味のない

いわゆるゴシップ記事ばかりです

 

昔の人のエッセイなどを読むと

新聞雑誌の記事を引用していることがあります

今よりはるかに高尚な記事内容で

だからこそ取り上げているのですが

「日本はこれでいいのか?」

的な内容です

 

雑誌などは読者の嗜好を反映してますから

今はそういう内容は受けないのでしょう

他者のうわさ話を好む人が多い

日本は今、そういう傾向にある、のでしょう

 

 

やはり中国人の友人に

以前指摘されたのですが

 

「日本のTVニュースって、

 他の国のことや、国際ニュースがない」

「殺人とか社会面の記事ばっかり」

 

おっしゃるとおりだと思います

 

日本の3面記事は

その記事の当事者をみんなで非難すること、

その意識が底流に流れていると思います

 

最近よく読むアメリカのニュースや

中国のニュースには

こんなことがあった、的な意味合いが強く

非難や同調の意識は少ないと思います

そもそも3面記事的な内容は

それ専門のニュース媒体でないかぎり

そもそも少ない

 

他者との関係性の一つの表れではないでしょうか?

 

 

インド人や中国人は

他者との関係性が希薄な反面

親族・友人との関係は濃密です

 

日本人は親族との関係でも

彼らに比べたらとても希薄ですが

そのかわり

他者と自分との関係性の意識を持っている

それもかなり強く持っていると思います

 

自分が他者からどう思われているか?

自分は群れからはみ出していないか?

群れの総意はどこへ向いているのか?

 

日本人は

この「群れ」に属する意識が

親族意識よりも強いのではないでしょうか?

 

それがうわさ話を好む原因では?

 

そしてその「群れ」意識が

その同調意識が

日本の会社や組織の一体感を生んでいる

のではないでしょうか?

 

外国人にはなじめない

そう言われ続けている

日本の組織の特殊性の原因は

ここにあると思います

 

 

いま、当社は

タイの生産子会社との

一体感を作り出そうと企図しています

 

完全分業に踏み切っているので

私たちの意向がタイ人に伝わらなければ

いいものは作れない

パフォーマンスが上がらない

 

そう思うからです

 

この日本人の群れ意識が

タイ人に理解できるはずはないでしょう

 

では何を紐帯とすべきなのか?

意識が違う外国人と

どういう意識でつながるべきなのでしょう?

 

もしかしたら

それは企業理念なのではないか?

 

会社の方向性や価値観を

しっかりと表す企業理念

これが紐帯となるべきなのかも、

そんなふうに思っています

 

そんなふうにインドの後、訪れた

タイの自分の会社で考えています

 

ありがとうございました

 

 

株式会社J-one

代表取締役 島田逹己

http://www.j-one-net.com/