『トヨトミの逆襲』を読みました。
『トヨトミの野望』の続編です。
このシリーズは、トヨタの内幕を描いた企業小説です。
99%実話と言う噂もあるそうです。
「乾いた雑巾をなおも絞る」ほど
コストカットをする下請け泣かせの大企業だったと知りました。今はどうか知らないけど。
『トヨトミ逆襲』では、豊臣統一社長の女性関係のゴシップも暴露されていて、ここまで書いて良いんだろうか?と、こちらが心配になるくらいでした。読者は面白いですが、ご本人と関係者は複雑だろうと推察します。
途中、森製作所と言うモーターコイル製造の町工場が出てきます。突然トヨトミから契約を打ち切られ、更に製図を盗んで行かれてしまいました。池井戸潤さんの『下町ロケット』を彷彿としました。つまり勧善懲悪の
大企業に苦湯を飲まされたその逆襲劇になっていくのかと思いきや、この小さな町工場が凡庸と言われた豊臣社長を大きく成長させた分岐点となる重要な出会いと気付きの場となりました。
凡人だの頼りないだの、人を見る目が無いだの言われてきた豊臣社長が
物作りには、技術が一番大事であると気付き、
その後の人事に動いた最後は、明るい希望のトヨトミが見えて清々しい終わり方でした。
トヨトミ社長が森製作所で受けた気付きを
是非、読んでみてください。
物作り日本の復活を感じる展開に希望が沸く感動の場面です。
ところで、この本の発売は、2021.11.10です。
ですから、この本が発売されている時点では、
現実世界では、
まだ凡庸と言われる豊田章男氏が社長を務めていました。新社長などの噂もない時にです。
それが、本の中では、技術屋の出世欲よりも研究気質の照市氏が新社長に抜擢されるわけです。
実際に本が出版された1年半後
本当に、本の預言(?)通り
照市氏のモデルであろう佐藤恒治氏が社長に就任しているのだから、これってどう言うこと??
未来を見て来て書いているくらいにドンピシャなんですけど。
おったまげました。
凄い小説だなぁと驚きました。
この社長の椅子を巡る側近たちの内部闘争も激しく面白かったですよ。
第3巻の『トヨトミの世襲』は、予約済み
おそらく、順番が回ってくるのは半年先
もしかしてそれ以上かも?
早く読みたい
もう一つ、森製作所のモデルは、おそらく
小田原エンジニアリング(6149)だと思います。
モーター用自動巻線機国内首位、世界2位の企業です。
違ってたら、どなたか教えてください。
https://finance.yahoo.co.jp/quote/6149.T
〜〜〜
なんとか期日内に読み終えて無事に図書館へ返却出来ました。
そして、また新しく予約本が準備できたと連絡がありました。
今回も人気本なので延長は出来ないので
2週間で返却して次に回さないといけないので
なかなか忙しいです。