彼女との遠距離恋愛も終わった。

彼女は某調理学校を卒業後、実家のケーキ屋に勤めた。


僕も彼女も地元の勤務になり、無駄な不安もケンカもしなくなった。


僕の見覚えの無い事は少々有るものの、仕事終わりに会える事もあり、彼女も安心していたのだろう。



彼女が実家のケーキ屋に勤めて(大分県に帰ってきて)半年が経ったある日。


仕事中に僕の携帯に見知らぬ電話番号から4件も着信が入っていた。


仕事終わりに電話した。

『ハイ、○○信販です。』






『すいません、電話が入ってたんですけど…』


『お名前と、生年月日よろしいですか?』


『何の電話ですか?』


『用件を確認しますので、お名前と生年月日お願いします。』


僕は名前と生年月日を受付担当者に伝えた。


『すいません。入金が遅れておりますので、その連絡をさせてもらいました。』





僕にはさっぱりわからない…。



自分の見覚えの無い事で良く彼女とケンカした。

僕と彼女は地元も同じで高校も同じ。


お互い共通の友達も、もちろんいる。

その共通の友達が僕をパチンコ屋で見かけたというのだ。


彼女も最初は何かの勘違いだろうと思ったらしいが、一回とわず、1ヶ月で3回の目撃。


間違いないと思うのは当然だ。


僕にはさっぱり訳もわからず、混乱していた。

いてもたってもいられずその週の土曜日、仕事が終わり新大阪行きの寝台列車に乗った。


新大阪までの12時間、僕は一睡も出来ず、ただ、ただ会いたいという感情と、混乱で頭がおかしくなりそうだった。


次の日の朝8:00。

新大阪駅に到着した。

着いたのはいいが、彼女の寮も大阪の土地勘も知らない。

取りあえず携帯を鳴らす。


彼女が出た。

『こんな朝早くどうしたん?』


『ごめん。今新大阪駅。これから会えるかな?』

『え~!!嘘やろ?マジで?本当に?』

『会って話したいから、昨日仕事終わって、寝台列車に乗ったよ』


彼女はその日バイトが入っていたが、急遽休みを貰い、天王寺駅から駆けつけてくれた。

夕方16:00まで僕達は久しぶりの再開をした。


パチンコをしたとか、ケンカの事は二人とも頭になかった。


ただ顔を見れてホッとした。


彼女も僕の行動に安心したらしく、これからは誰の言葉より、お互いの言葉を信用して行こうと信じてくれた。


彼女の某調理学校の卒業まで後2ヶ月。


今までより深い愛情が産まれたと同時に、僕の中で何かが起ころうとしていた。
遠距離恋愛を始めて10ヶ月が経った頃…


良く彼女と電話でケンカした。

僕はギャンブルはしない。

興味もない。

ケンカの内容は

『私が大分に居ないからって、パチンコ行ったりするんやな?』


…?

意味がわからない。

僕には何でこんな事で言い合いをしないといけないのか意味不明だ。



全部俺の仕業とわかったのは5年経った時だった。