高校卒業後、遠距離恋愛がスタートした。

お互い違う環境での生活で、良く僕が仕事を終えるとメールや電話をした。

携帯電話の料金がかなり高くなったが、それが有一の愛情表現で、二人の繋がりを感じるモノであり、あまり気にしなかった。


僕はイラストが得意で、封筒と便箋を買ってはオリジナルのイラストを書き、1ヶ月に一度彼女に送った。


彼女はその手紙を結婚するまで大事に持っていてくれた。


遠距離恋愛を始めて10ヶ月経った頃だろうか、僕が見覚えのない事が起こり始めた。


高校3年まで野球に打ち込んできた僕は

最後の公式戦の後に彼女ができた。

出来れば野球をしている時に彼女が欲しかったが、そんな暇はなく、結果卒業まで半年をきった時期に付き合った。

面白い事に高校3年間同じクラス。

お互いの性格も全部知っていたので、対して新鮮さはなく、友達の延長線にある付き合いだ。

しかし居心地良かった。
何でも気楽に話出来る。
着飾る必要もない。

ありのままの自分をさらけだせた。

彼女は卒業すると大阪にある、某調理学校に行く事が決まっていた。

僕は地元の建設関係の就職が決まった。

卒業後、遠距離恋愛になる事が寂しかったが、そのおかげで二人の付き合い方に濃さがました。

ずっと二人でいたい。

そうお互い心に思って卒業までの半年を過ごした。




彼女ずっと居たかった…。


卒業後、俺の存在が少しづつ僕を支配していく。
僕は父、兄二人の影響で小学校4年から野球を始めた。

特に野球が好きな訳でもなく、兄が通ってるから一緒に行くノリだった。
ただの暇潰しにすぎない。

田舎町の小さな野球チームなので5年生の時にレギュラーになった。

暇潰しが熱中出来る事に変わった。


楽しい。

練習も試合も。

何より一番嬉しいのは、父、母に褒められる事。

両親とも野球が好きで、父は高校野球までして、母はそんな父の姿を見て好きになり、結婚したぐらいだ。


小学校5年でキャッチャー、打順は4番。


背丈はなかったが、太っていたので打球が良く飛ぶ。

対して技術もないが、両親は息子が活躍するのが嬉しかったらしい。


それから小学校6年でキャプテン、中学校でも野球部でキャプテン、高校でも野球部で副キャプテン。

人生の大半を野球で過ごした。


産まれてから高校卒業するまでまだ俺は出てきてない。

どこかで出るキッカケを待っていたのだろうか。