スイスひとり旅2023⑯氷河特急乗車記 | Les Essais~旅日記~

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2023年5月25日 曇り 最高8℃ 最低3℃(ツェルマット)

 

本日は憧れの氷河特急に乗車し、始発のツェルマット駅から終点のサンモリッツ駅まで乗車する予定である。

    

氷河特急 Glacier Express

 

ツェルマット=クール=サン・モリッツ

Zermatt(1640m)=Chur(585m)=St.Moritz (1775m)

■最高地点:2033m(オーバーアルプ峠)
■走行距離:291 km
■走行時間:約8時間(ツェルマット=サン・モリッツ)

今回の旅行は急遽決まったのでチケットなどの予約は数日前に手配しなくてはならなかった。氷河特急はとても人気があり、空いている日はごく限られていた。なんとか奇蹟的に空いていた1等席を予約できて本当によかった。チケットの予約は公式サイトでクレジット決済により予約した。当日はプリントアウトしたQRコードのはいったバウチャーを持参。公式サイトでの予約は英語表記もできるし、感覚的に手配できて便利であった。氷河特急は、運賃と座席指定券が必要なので注意が必要である。私はハーフフェアカードを利用したので、運賃は半額で購入できた。列車で車掌さんに見せるため必要になったバウチャー類は都合3つとなった。ハーフフェアカード、運賃を示す乗車券、1等の指定席券。

 

公式サイト予約時にランチも併せて予約できた。列車でランチをいただくのは憧れだったので予約した。インターネットでみていると3コースが標準とのことだったので、3コースを予約した。

 

 

さて、憧れの氷河特急に乗車する。ツェルマット駅を9時52分に出発する、サンモリッツ行の氷河特急である。

雨があがったばかりのツェルマット駅。

余裕をもって1時間前に駅までやってきた。早すぎたかなと思ったが、しばらくすると列車が入線してきた。

美しい赤で高級感がある新しい車両である。

さて、これから8時間の優雅な鉄道旅がはじまる。

出発の40分前には車内に入ることができた。

こちら1等の車両である。

私はひとり旅なので、誰が前に座るのかドキドキ。この日は満席だったので、独り占めはできない。やってきたのは、インドから来られた大家族。13人くらいの親戚同士のファミリーで、私の前にはその中学生くらいの子供さんが座られた。何か話さないと気まずいので、「どこから来たの?」とか聞いたけど、とてもシャイな方で、話ははずまなかったが、少しでもしゃべっておかないと気まずい。

 

この座席にはイヤホンが置いてあって、座席の横にイヤホンをつなぐと、ところどころで解説を流してくれて聴くことができる。そして、WIFIもあってアプリで地図や時刻表やら観光案内やらを観れるという大変便利なサービスがあった。

 

これは大変便利でスイスの鉄道は進んでいるなぁ、と実感した。このアプリしかり、アプリで乗車券や諸々の情報が一元的に扱えるところなど。つい先日、東北で運行されている「リゾートしらかみ」という観光列車に乗ったが、あの列車はそれなりに工夫されている素晴らしい列車であったが、先進性と洗練さは氷河特急が断然勝っている。観光列車で売りに出そうとすると、氷河特急くらいのサービスがないとダメだと思った。

ツェルマットを出発して、急峻な谷を下り美しい草原に広がる景色が広がってきた。まだ雨上がりの曇り空であるが、緑が瑞々しく美しい。

そしてやはり黄色いタンポポのような花が咲き乱れ、美しい。

 

出発して1時間ほどで、テーブルにランチの用意がされだした。噂ではテーブルの準備がされてから1時間以上しないと食事はでないと聞いていた。はたして実際はどうかというと、1時間以上したら食事が提供され、噂に違いはなかった。12時ごろランチタイムとなった。私の車両では感覚的に8割から9割くらいの人が食事を頼んでいた。

「シーズン・サラダ・ミモザ」

「チキン・ストロガノフ、ライス、バターキャロット」

「デザート・オン・ザ・デイ」

3コースミール 49CHF

珈琲は別料金で5.50CHF。

 

とても美味しかった。野菜もおいしいし、チキンとライスは日本人の舌にも合うお味でうれしい。キャロットも甘くておいしかった。デザートと珈琲は言わずもがな、最高の贅沢。

 

次第に晴れ間も見えだして、列車は快調にひた走る。

 

ツェルマットを出発し、一度標高を下げたが、また徐々に標高をあげていく。

 

2033メートルのオーバーアルプ峠が近づくと、雪景色となった。

この辺りで対向の氷河特急とすれ違う。

最高地点を通過すると徐々に下ってゆく。小さな街がところどころにある。

列車がカーブに差し掛かると、後ろの方の車両からは頑張れば前方の車両を写すことができた。
それにしても長閑な風景がつづく。
同じような風景で8時間も飽きないのか?と言われたが、全然飽きることはない。どの風景も同じものはなくそれぞれ美しい。風景の移ろいを眺めるだけでも十分に贅沢なほど楽しいのである。
そしておやつもくれる。
 
終盤に差し掛かると、そこは世界遺産の注目ポイント。
アルブラ線は、100年以上の歴史を誇る伝統の路線で、2008年世界遺産に認定された。高架橋、ループトンネルの連続で山の稜線に沿って標高差を克服していく、レーティッシュ鉄道の中でハイライトといわれる区間でもある。
全く飽きることなく8時間が過ぎて終点サンモリッツに到着。
サンモリッツの駅では氷河特急の乗車証明書がもらえるので、お好きな方は是非もらうとよい。列車の旅は楽しい。とても楽しい鉄道旅だった。また乗りたい。
 
運賃は。。。
1等運賃 134CHF (21172円)
1等座席 49CHF (7742円)
日本円に換算するのが怖い。