癒し系ゴースト・ジェジュン〜どんな形でも君を愛す〜(後編) | ひたすらユンジェ☆妄想ブログ

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「もしかしてジェジュン…?」

でもジェジュンとはもう会えないはずなのに…

何か気配は感じるような気がする。

「ジェジュン、いるのか!」

呼んでも何も起こらず。

ジェジュンじゃないのか?


ガタッ…

何かが動いた音がした。

ギシッ…ギシッ…ギシッ…

「えぇっ」

何かが動いたかと思うと、床の軋む音。

見えない何かが…近づいてくる。

「誰!?」

必死で何かにしゃべりかけた。

逃げようにも、扉は開かず走り回ることしかできない。


「ちょ···ちょっと!!!!!!」


鳴り止まない足音…

逃げ回って、ついに…壁に追い込まれた。

ギシッ…ギシッ…ギシッ…

「!!!!!!」


耳を塞いで、ギュッと目を閉じ、
その場でしゃがみこんだ。

怖い……助けて。。

あれ?
何者かが俺の髪を撫でている。

怖くて怖くて目を開けられないけど、

髪を撫でられる感覚はしっかりあった。

そしていつの間にか足音も止んでいた。

「だ、誰…」

そっと顔を上げて目を開けてみた。

「あれ?」

誰もいない。

「そんなはずは…」

ふと、倒れている写真立てが目の前にあることに気づいた。

「いつの間に…」

戸惑いもなく写真を立てて見てみると

「こ、これは……」

前にジェジュンと撮った写真······。

「やっぱりジェジュン!?」

優しく髪を撫でてくれたのはジェジュンなのか!?

「ジェジュン!ジェジュン!?」

そうだ、チャンミンが言っていた。

”『あなたを待ってる人がいます』”


ジェジュンだ。俺を待ってくれているのは。

「ジェジュンどこなんだよ!姿を···見せて···。
抱きしめたい。今すぐ顔が見たい」

叫ぶ俺の身体にふんわり何かが覆いかぶさった。

まるで誰かに抱きしめられているような
この甘い香り、この感覚。

「ジェジュン?」

姿は見えなくて声も聞こえないけど、
ジェジュンがいる。

今、俺はジェジュンに抱きしめられている。

「また会えた俺達…」 

…………………………

JJside〜

『ユノ…』

「また会えた俺達」

ユノの言う通り俺達はまた会えた。

だけど髪を撫でても、抱きしめても

俺の姿はユノには見えていない。

「ジェジュン、、いるんだよな?」

うん、いるよ。ユノの目の前に。

せめて声だけでも出せたら。
姿は見えなくても、話だけでもできたら…。

「姿は見えなくてもジェジュンの温もりは分かるよ。ジェジュン・・・キスして?」

見えない俺に話し掛けるユノはそっと目を閉じた。

ユノの閉じる瞼からは涙が滲み出ていた

ユノ、泣かないで。俺も…泣いちゃうじゃん。。

ユノの瞼にキスをしようと、少しずつ近づいた時、俺の一滴の涙がユノの頬に落ちた。

………………………

YHside〜
 
俺は目を閉じてジェジュンのキスを待った。
見えなくても感じるから・・・

なぜ姿が見えないのか…声も聞こえないのか…
俺には分かるはずもなかったけど、
二度と会えないと思っていたジェジュンに、こういう形でもまた会えたことが堪らなく嬉しかった。

何かが近づく気配がして、これはジェジュンなんだ・・・と肌で感じる。

だけど突然、頬に冷たい感じがした・・・

「あれ…」

手で確認すると、少し自分の頬が濡れていた。

泣いてるのか…ジェジュン…
涙だけは、隠せないんだな…

「思いっきり泣いて・・・我慢はするな」

すると、ポタポタと上から降ってきて俺の服が濡れていく。

ジェジュン、たくさん泣くの・・・我慢してたんだな。

辛い思いをしてたのはジェジュンも同じだったんだよな。

「泣け…もっと泣け…俺がずっといるから。時間が許す限りそばにいるから」

ジェジュンの涙を掌で受けとめ、ギュッと握りしめる。 

「やっぱり・・・見たい。
ジェジュンの顔が…声も聞き・・・たい・・・」

俺も涙が溢れて、溢れて・・・
気づいたら目が腫れるぐらい泣いていた。

ジェジュンが”泣かないで”
と言っているかのように、突然口を塞がれる。

「んっ・・・」

びっくりして少し目を開けると、
すぐ目の前にはジェジュンの顔・・・

はっきりとジェジュンの顔が見えた。

「っ・・・!」

『ユノ…ありがと…』

ジェジュンの声も聞こえた。

…………………………

「ジェジュン!!!」

手を伸ばすと、、、

俺はなぜか目黒川に戻っていた。

「ジェジュン……ジェジュンは!?」

周りを必死に見渡していると

『あなたにお手紙です』

振り向くと、チャンミンが立っている。

「チャンミン…」

『これ、読んでくださいね。』

白い封筒を渡された。

「ジェジュンは……」

チャンミンは何も言わずに、
にっこり笑らうと人ごみの中に消えていった。

封筒の中には小さなメモに、

”俺はいつでもそばにいるよ。愛してる”

そう書かれていた。

「ジェジュン…俺も愛してる」


ジェジュンが返事してくれてるかのように
雪が降りだした。

**********


END