国分寺散歩 | 上京パンダ

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東京四年目のパンダ。


秋の勝手にお寺特集第三弾は国分寺!
東西に意外に広い東京都の真ん中あたり、中央線でびゅーっと行ったところにある国分寺市。歴史ロマン漂う国分寺市をぶらり。
JR国分寺駅で下車。駅前は大きなビルもあってそこそこの都会感。国分寺跡のある駅の南側を歩く。






と思ったら近くの殿ヶ谷戸庭園に寄り道。武蔵野台地の河岸段丘を利用した庭園で、園内には大きな高低差と湧き水がつくる次郎弁天池が見どころ。池を見下ろす紅葉亭からは木々の生い茂る園内を眺めることができる。紅葉の時期はもっときれいかな。
ほかにも竹林や藤棚なんかもあってのんびりとした時間を過ごせる。庭園を出てぷらぷらと南へと歩いていく。





住宅地を歩く。納屋っぽい建物がある大き目のおうちが多い気がする。昔は農村地帯だったとかかかな。
小川沿いに続く遊歩道を発見。「お鷹の道」という名前の小道で、江戸時代に御鷹場だったことが由来とのこと。小川の水は澄んでいて東京とは思えないくらいきれいで、手を浸けて冷たい水を感じながらしばらく清流の音に聞き入る。小道をしばらく歩いていくと、川のはじまり、湧き水が出ているところにたどり着く。こちらも澄んだ水がきれい。
このあたりは国分寺から等々力渓谷まで続く国分寺崖線から沁みだす湧き水が有名。ここも真姿の湧水群と呼ばれる東京都指定の自然地理名勝として保存されている。





本日の目的地、武蔵国分寺跡に到着。国内最大級の規模を誇った国分寺。いにしえのロマンあふれる土地を歩いてみる。僧寺跡と尼僧寺跡のほか、薬師堂、仁王門などが点在している。

僧寺跡は土台の分が一段高くなっていてその大きさがよく分かる。金堂の礎石も残されていて太い柱の面影をみることができる。敷地内は特に囲っているわけではなくだだっ広い原っぱになっていて、散歩する人やくつろぐ人たちの姿も。この地に暮らしていた昔の人たちも同じように語らいくつろいでいたんだろうか。




敷地のかたすみ、ブルーシートの山の上に国分寺跡の猫たちを発見。白黒パンダ猫とうす茶猫の仲良しコンビ。こちらに気付くと二人して裏へと逃げて行ってしまった。残念と思っているとすたすたとこっちに歩いてくる茶色猫さんが。きれいな毛なみと淡い黄色の瞳が印象的。人慣れしているのか近くで写真を撮っても逃げずにいてくれる。とことこと原っぱのほうへと歩いていく茶猫。なんだか案内してくれてる気が(勝手に)してついていく。



さきほどのくさはらに戻ってくるとそこには国分寺の猫たちが集まっていた!いつの間に!礎石にもたれてかかってお昼寝してるうす茶白猫さん。体が大きい。草に埋もれて佇むのは白地に黄土の斑点のねこさん。青空と白い雲、草原と白猫のコントラストがきれい。
遠くの木陰には真っ白猫がすたすたと歩いている。愛嬌あふれる顔つきの三毛猫さんがこちらを見ている。昼下がりのおだやかな空気の中でのんびりと過ごしているようす。ほかにも数匹の猫がいた。いにしえの国分寺跡には猫がいっぱいた。案内してくれた茶色さんにお別れをいってあとにする。おじゃましました。





まだまだ続く国分寺の歴史ロマン。

七重塔のあとには石垣の土台だけが残っている。昔は立派な塔がそびえたっていたのだろう。

大通りを渡って西へ。国分尼寺のあとには整然と並ぶ礎石だけが残っている。昔はどんな建物だったのだろう。今はまわりは公園になっていて子供たちのにぎやかな声が響いている。




国分尼寺跡を出て北へ。木々の茂る細い道、伝鎌倉街道を抜けると住宅地の中の小さな公園を見つける。入口にはまが玉を模した車止めがあり、おっと思って入ってみると園内には小さな前方後円墳(型の砂場?)が!さらに昔の時代のロマンを感じつつ、西国分寺駅の方へと歩いていく。
駅近くは大通り沿いに大きなマンションが立ち並び都会度がやや上がる。子供連れの家族がたくさん住むベッドタウン的な感じだろうか。陽が傾いてきた西国分寺の街。小さな神社で子猫に遭遇し癒されたり、日暮れの線路沿いの風景を眺めながらふーっと息をついてみたり。夕刻の住宅地を歩いていく。





西武国分寺線の恋ヶ窪駅まで足をのばしてみる。府中街道沿いを歩く。見上げると夜空に浮かぶ黄色い満月。夜の住宅地を足早に進む。
恋ヶ窪駅に到着。なんだか素敵な駅名。構内にはられたポスターには日本には「恋」の字が入った名前の駅が四つあるそうだ。北海道旅客鉄道「母恋駅」、三陸鉄道「恋し浜駅」、智頭急行「恋山形駅」とここ西武鉄道「恋ヶ窪駅」の四つ。いつか行ってみたいな。
西武鉄道の黄色い車両に乗り込み、夜の東京都心へと戻っていく。





ちょっと遠出した国分寺散歩。清流が流れいにしえのロマン薫る郊外の街でした。まだまだ未開拓の中央線沿線、次にパンダが出没するのはどこの街でしょうか。


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