今日改めて思った。イカの塩辛ってうまいね!(16歳の発言じゃねぇw)
それでは今週も二話!どうぞ!



「それでも僕は、月を綺麗だと思う。十九話目。」
  宿へ戻ると僕らはすぐ風呂へ行った。ショーで濡れたのもあるし、疲れたのもあるだろう。体を洗い、風呂に浸かるとまだ日焼けが痛い。岡村も少し遅れて入って来て、
「プレゼントいつ渡す?最終日でいいかな?」
と聞いて来たので
「最終日、桜町駅で解散する時でいいんじゃないかな。」
と答えたら岡村も同意してくれた。
  夕食はこの日も食堂で済ませ、みんな早めに布団の中へ入った。今晩は岡村がソファで寝る日であり、僕の隣には空がいた。空とあまり話すこともないので寝ようとすると
「晃くん起きてる?」
と小声で聞いて来て返事をすると空はこう続けた。
「晃くんはさ、好きな人いるの?」
と聞いて来た。僕はみんな聞くなぁと思いつつ
「あぁ、いるよ。」
と言った。すると空は
「そっか...もしかして私たち三人のうちの誰かだったりする?」
と聞いて来た。僕は痛いとこ突かれたと思いつつも嘘をつくのは良くないと思い、
「そうだな。誰とは言わないけど。」
と答えた。すると空の顔は複雑な顔になっていた。僕はその顔から彼女が何か聞こうとしているのを感じ取り、
「まだなんか聞きたいことあるんでしょ。」
と少し意地悪く聞いて見た。すると空は
「あのね...いやなんもないよ。」
といかにも聞きたそうだったが本人の意思でそれをやめたのだから仕方ないと思い、おやすみと言って僕は寝ることにした。





「それでも僕は、月を綺麗だと思う。二十話目。」
  最終日。今日も岡村と僕は早く起きた。僕より後に起きてきた岡村は僕に
「どう?ぐっすり眠れた?その様子だとなんかあったみたいだね。」
と言ってきた。そんな岡村に僕は
「お前は将来探偵でもやったらどうだ?」
と遠回しに言うと、岡村は
「お疲れ様です。」
と笑いながら言ってきた。その後僕らは昨日買ってきたプレゼントを、それぞれの手紙と一緒にこっそりバッグに入れて、朝風呂に入ることにした。
  風呂から帰ってくると女子たちが荷造りもせずにキャッキャ言っていたので岡村に
「やったな。」
と言うと
「そうだな。」
と言う返事が返ってきた。僕は女子の方へ
「早く荷造りしろお前ら〜」
と言いながら入って行くと女子たちはせっせと荷造りを始めた。
  荷造りも終わり、今日はどこに行こうかと言う話をしていると咲希が
「雨だから部屋でゆっくり過ごさない?」
と言った。結局それ以上いい案が出ず、僕らは部屋でテレビを見たりトランプをしたりして遊んだ。
  チェックアウトも無事済ませ、僕らは夜行列車に乗った。咲希はずっと夜行列車に乗って見たかったらしくずっと喜んでいた。実は僕もずっと乗ってみたくて、静かに喜んでいた。夜行列車は三人席が向かい合っていてみんなで話しながら帰ることができた。夜の十二時くらいになるとみんな寝始めて、起きているのは僕と日向だけになった。みんな寝たねと日向に話しかけてみると、日向は僕に
「一緒に旅行行った三人の中で誰が一番付き合いたいと思う?」と聞いてきた。空から聞いたのかどうかわからないが、とても的確な質問だった。その質問に対し、僕は戸惑いながらも
「誰だろうねぇ。わからないや。」
ととぼけてみた。すると日向は
「嘘でしょ。晃が空のこと好きなことわかってるんだからね。」
どこからそう思ったのだろう。僕はその言葉に対し、なんと言っていいのかわからなかった。そんな僕を見て日向は笑って
「わかりやすいね晃って。でも私は誰にも言わないし、好きな人いるから安心して。おやすみ。」
と言って寝てしまった。僕は唖然として口を開いていたがすぐ取り直し、眠りについた。