文化祭二日目!ということで今日も二話やっていきたいと思いまーす!





「それでも僕は、月を綺麗だと思う。十七話目。」
  サメコーナーを出るとそこには巨大な水槽があった。横は100メートルあるだろうかと思うほどである。そこのコーナーは結構暗く、水槽と魚の説明のところだけに光を使ってるようだった。そのため、海の中の一部をくりぬいたような感じが出ていた。水槽の中ではジンベエザメやエイ、イワシなど実に多くの魚が泳ぎ回っていた。そのコーナーに対しては五人全員が感動していて、空は「きてよかったね」と日向に話している。僕は岡村に
「大きさがすごいな」
と言うと、岡村は
「そうだな。ところで知ってるかい?サメで一番でかいジンベエザメは水ごとプランクトンを食べるんだよ。」
と豆知識を教えてくれた。ふとコーナーの入り口の方を見ると、先島さんたちの家族がいた。子供はなんと四人もいた。それを見て僕は「四人も養っているなんてすごいな。」と思った。そんな僕に咲希が知らぬ間に横にいて
「先島さんのお家の四人のお子さんはね、名前がしりとりになっているの。上の子からあいちゃん、いっさくん、さきちゃん、きょうくんっていった感じにね。ちなみに3番目のさきちゃんは私と同じ漢字を使ってるんだよ。」
と教えてくれた。そう言うことを考えるなんて先島さんらしいなと思った。咲希に礼を言うと咲希は嬉しそうな顔をして
「どういたしまして。そろそろ外に出てショーでも見ない?」
と聞いてきたのでOKと言い、急に消えた岡村は日向と空のところに丁度いたので三人を呼びにいった。




「それでも僕は、月を綺麗だと思う。十八話目。」
  外へ出ると全員の口から
「あぁ。暑いね。」
という言葉がこぼれた。アシカ&イルカショーまではおよそ十分あったので、館内へ涼みに行くことなく、場所取りをした。始まる時間まで雑談をしていると、ショーの客が続々と集まってきた。
  それから八分後くらい経っただろうか。アシカ&イルカショーが始まった。アシカやイルカたちは色々な芸をして餌をもらう。特にすごい芸はイルカの大ジャンプだ。空中でくるくる回って暑さに負けそうな観客たちに着水と同時に水をかけてくれる。おかげでびしょびしょになった僕たちはタオルを貸し出していた従業員の人に一つ借りて体を軽く拭いた。
  ショーも終わり次のコーナーへ行こうとしたら、次のコーナーはもうお土産コーナーだった。僕と岡村は家族にサメクッキーを買っただけだったが、女子三人はそれに加えて空はイルカ、日向はアシカ、咲希はジンベエザメの大きなぬいぐるみを買っていて大荷物になっていた。なので仕方なく、クッキーを持ってもらって僕と岡村がぬいぐるみを持つことにした。日向は機嫌よく口笛を吹いていて、咲希は
「楽しかったね〜。」
とルンルンで話してきた。
「おう。来てよかったな。」
と言い、僕はこの企画の提案者である空の方を見ると、空は海へと沈む夕日を見て
「綺麗〜。」
と一人でつぶやいていた。確かに夕焼けがとても綺麗で明日もきっと晴れるだろうと思ったりもした。