今日は彼女とタピオカミルクティーを飲みに行く。
待ち合わせ場所に、先に着いて待っている。
あの子はまだ来ない。
タピオカミルクティーは、イイ。
甘くて、トロトロしてて、コリコリしてる。
ふわっといい香りがして、飲む度に口の中に味わいが広がっていく。
賢明な読者の皆様、タピオカミルクティーの話です。
あの子はまだ来ない。
あの子は可愛い。
笑う声がとっても明るくて、肌が温かくて、自分の名前を遠くから呼んでくれて、近寄って手を繋いだらぎゅっと自分の手を握り返してくれる。
世界で一番好きな女の子。
あの子はまだ来ない。
今日はどんな姿で来るのかな?
赤い眼鏡に帽子を被っていて、青いジージャン、でもスカート穿いてて、黒のストッキングにスニーカー、そんな感じのスタイルだ。
お金がある子ではない。でも、その中で、精一杯のお洒落をして来てくる。
そろそろあの子が来る頃だ。
「あーつーしー!」
遠くから声がする。自転車だ。
「待った?」
「ううん? さ、行こうか。」
手を握って歩き出した。