100万ピースのジグゾーパズル

 

 ジグゾーパズルというのは、一つの絵や写真をたくさんの小片にバラバラにしものを元の状態に戻していく。
 小片の中にはそれが無くても元の絵を認識するのに差し支えないものも多くある。
 500ピースの中の4,50個が無くても絵はわかるだろう。
 ただ、そこは無くてはならないだろうという一片もある。
 人物の顔の一部などがそうである。
 空や海などの背景が一個や二個無くてもどうでもよさそうなものだ。
 しかし全部が埋まっていないとどうにも釈然としない。
 人の心とはそんなものである。

 

 恋に関しても、全部のかけらを埋めたがる。
 恋する相手の事や気持ちはわかっていても、たった一つのかけらでも欠けていると落ち着かないのだ。
 恋のジグゾーパズルは100万ピースくらいかな。

 さて完成させる事ができますか。

 

 

 

 

     *「よ・る・び」の過去の記事を再編集して掲載しています

 

 

 永遠の不安

 

 付き合っているのにも、いつも一緒にいて楽しいのに、どこかに付きまとう不安。
 その言葉で表せないような不安はどこから来るのか。

 男は有頂天で良い事ばかりを単純に楽しめるから、あまり見えない不安を感じることはない。
 女には特殊な冷却装置がある。
 こんなに幸せでいいのだろうかとか、いつか終わるんじゃないかという思いがふと頭をよぎる。
 たいていはすぐに打ち消すのだが、根底には必ず潜んでいる。

 

 男はずっと楽しいはずなんだからいいじゃないか、何で今そんな事を考えるんだよ、と不思議に思う。
 女は先がどうなるかを考える、もちろんわかるはずも無い。
 わからないから不安が消え去らないのだ。
 だから女は男には理解しがたい不安を常に抱えているのだろう。
 幸せであればあるほどに不安もついてくるのだ。
 男には手の打ちようも無い。

 「不安」 は女の持つ迷宮入りの本能だ。

 

 

 

 

               *「よ・る・び」の過去の記事を再編集して掲載しています

 

 

 万能薬

 

 癒しというのは何だろうか。

 傷ついた心を癒したい、これは字のごとく傷という痛みから逃れたいわけである。
 自然治癒が唯一の方法なのだが、即効薬があれば欲しい。
 要するによりどころが欲しいとなると、人にすがる。

 

 もう一つは、心が傷ついているわけではないが癒されたい。
 これはある種の寂しさであるから、その方法は人によって違ってくる。
 音楽であったり、詩であったり、或いは自然の景色であったり。
 感情を穏やかにさせるという意味での癒しだろう。
 ただ難があるのは、ずっと音楽を聴き続けたり、詩を読み続けるわけにはいかない事である。

 行き着くところは万能薬 『恋』 だ。
 恋をすることは、持続して心が癒されるはずなのである。
 ある意味『麻薬』にもなるのでご注意を。

 

 

 

                   *「よ・る・び」の過去の記事を再編集して掲載しています