連鎖反応(仮) ~更新頻度は多分低~


はじめまして、こんばんわ。


「リハーサルセッションバンド ハーメルン」Dr:蓮沙です。

本日よりブログがメンバー個人別に分かれるという事で・・・。

折角なので、第一回目は私の好きな少女漫画の話でもしようかと思います。


少女漫画、、、、目が大きくキラキラしていて、恋に恋するお年頃の女の子が、

学校に遅刻しちゃうような雰囲気で、食パンをくわえて街角を曲がろうとすると

転校生とぶつかって、、、、というような固定概念で、敬遠されている方も

いらっしゃるのではないでしょうか。


私の周りでも、特に中学生の時などは「少女漫画なんて展開がダルくて読んでられねーよ!」

的な、ステレオタイプなイメージで、敬遠している友人も多かったです。


私は男子でありながら、全く少女漫画に偏見がなかった為、加えて、

妹が毎月「りぼん」等を買っていた関係で、当時はジャンプや少年漫画よりも、

花とゆめや少女漫画の方を多く読んでおりました。


そんな少女漫画の中でも特に、初めて読んだ時から「この人は天才だ・・・」と

私が尊敬してやまない少女漫画家さんが、今回ご紹介する『清水玲子さん』です。


清水玲子さんといえば『輝夜姫』『月の子―MOONCHILD―』といった

長編作品でご存知の方も多いと思います。


これらの作品が素晴らしいのは勿論、しかし敢えて今回は

清水玲子さんの短編集をお勧めしたいと思っております。


清水玲子さんは数多くの短編集・読み切り作品を出していて、

そのどれもが素晴らしい珠玉の作品ばかりです。


・・・にも関わらずこれらの作品の認知度はイマイチ低い。


是非作品を手に取るきっかけになれば、という事で取り上げた次第です。


そんな数多くの良作の中から、今回は具体的に『もうひとつの神話』という

短編集を取り上げることで、どのような漫画家さんなのかを判断して頂く、

一つの材料になれば、と思います。


清水玲子さんといえば、SF調の作品で有名な漫画家さんです。


短編集・読み切り作品でも清水玲子さんの独特なSFワールドは

数多に散りばめられており、その作品世界と独特の観点がいわゆる

「少女漫画」といった感じから一線ひかれている要因かと思われます。


「少女漫画が苦手」という男性や「一般少女漫画特有の色恋沙汰がどうも・・・」という

女性の皆様でも、清水玲子さんの短編集・読み切り作品は読み易く、

幅広い層に受け入れられる漫画ではないかと思います。


ここで『もうひとつの神話』に収められている各短編の御紹介に移りましょう。


「もうひとつの神話」・・・この短編集の冒頭に収められている作品です。

この作品に見られる、宇宙を舞台にした人間とロボットの対比という構図は

清水玲子さんが得意とするシチュエーションなんですが、中でも

この作品の良さは群を抜いています。感動。

最後の一コマに込められた意味・奥深さ、

そして読後に余韻にひたれること間違いナシです。


「ナポレオン・ソロ」・・・2話目に収められている作品です。

こちらもモチーフは人間とロボットの対比、そして愛という、

1話目の「もうひとつの神話」と同様のテーマなんですが、

描き方が少しコミカルになっています。こちらは心温まる、

いうなれば「癒し系」な内容かと思います。


「お伽話のユダ」・・・『もうひとつの神話』内では唯一毛並みの違う作品です。

しかし「人の形をした人ではないモノ」と「人間」の対比という意味では、

同様のモチーフと言えます。清水玲子ファンの私の個人的な意見としては、

印象・観点が散漫としている気がして、少し不満の残る作品です。


「100万ポンドの愛」・・・最後に収められている作品です。

トリを飾るに相応しく、着眼点が兎に角「素晴らしい」の一言。

こういった論評は、ネタバレになってしまうので内容に詳しく言及できない点で

とても悔しいのですが、こういった愛の形に憧れる方も多いかと思います。

そしてラストのどんでん返しが全てです。


以上、『もうひとつの神話』に収められている4話を御紹介させて頂きました。


刊行が1986年だということもあり、少女漫画本来ならば「古さ」を

感じてひいてしまう方もいらっしゃるはずなのですが、

絵の綺麗さ・テーマの色あせない感じが、それを全く気にすることなく

読み進められると思います。


私は清水玲子さんの作品のような、「終わり方が素晴らしい、

ラスト一コマに凝縮された感動」が大好きなので、

そのような作品をお探しの方、興味のある方は是非一度、

手にとってみることをお勧め致します。


その他、清水玲子さんの短編集・読み切り作品では


『ノアの宇宙船』

『22XX』

『夢のつづき』

『パピヨン』


この辺りは是非とも、機会があれば読んで頂きたい作品です。


最近では『秘密』ですね。

老若男女問わず、是非この『秘密』も読んで頂きたいです。

絵が綺麗、そして一話(or 一冊)完結なので取っ付き易いという点、

テーマは読んで頂くと分かりますが、、、読んだ後に、

余韻と言いますか、とても考えさせられる内容ばかりです。


さて、今回は清水玲子さんに関して、熱く語ることが出来たので私は満足です。

こんな感じで、気が向いたら駄文を書き連ねるブログになると思います。


読んで頂いた方には多謝。それでは、また。