先進国というのは、独立性とバランスが必要だと思います。

たとえば三権分立、民主党が望んでいるのも、日銀総裁人事の、財金分離。

各々が独立していて、よいバランスを保っているのが、先進国だと思うのです。

それが平和というものだと思うのです。

政教分離ももちろん、軍と政治の分離も必要ですね。

パリで聖火リレーが妨害に遭い、中断やバスでの移動、何度かは聖火が消されたりという騒ぎになっています。

これは本当に悲しいことですね。

サルコジ大統領が、開会式不参加を表明するなど、かなり中国政府に抗議の色を出していることから、その波紋が広がっているのでしょうが、本来、オリンピックがそんなものでよいのでしょうか。

政治とスポーツを混同するのが、本当に先進国の人々のすることでしょうか。

チベットの暴動は、中国の強硬姿勢があるように、報道からは見受けられます。

でも中国に対する抗議を、政治・外交の世界ではなく、スポーツを引き合いに出すのは、あまりほめられたやり方ではないと思います。

確かに中国は、国家の威信をかけて北京オリンピックを成功させようと思っているでしょう。

言ってみれば、中国政府の弱みがそこにあるのかもしれません。

その鼻先にボイコットをちらつかせて、揺さぶりをかけるというのがどうにも賛成できないのです。

オリンピックは、4年に一度しかありません。

そしていうまでもなく、スポーツの世界一を競う、すばらしい祭典なのです。

サルコジ大統領の子供が、オリンピック選手だったら、彼は開会式欠席を表明したでしょうか。

私の子供が、あと数ヶ月に迫ったオリンピック代表選手に選ばれていたら、日本政府がボイコットすることを望むでしょうか。

そしてさらに、私たちの国の代表である彼らが、4年という長い年月に及ぶ努力を重ねて、やっとつかんだ夢をあきらめなければならないかもしれないとしたら。

代表選手たちは、どんなにいたたまれない思いで、チベットの暴動を見ているでしょうか。

政治というのはもちろん、いろいろなステークホルダーの利害を調整する必要があるので、きれいごとばかりも言っていられないでしょう。

でも、政治家とは、自分を選んでくれた人々の気持ちも代表しているのではないでしょうか。

世界中の人々が楽しみにしている、待ち望んでいる、中には命をかけているオリンピックを、ぜひとも成功させてほしい思います。

城下町けんぞう