ウガンダの地元紙は20日、国会議員のひとりが、地元選挙区の性体験のない少女には大学の学費を肩代わりすることにしたと伝えた。

アフリカのエイズまん延が深刻化するなか、責任ある行動を若者に促すと同時に、若い女性の教育を促進するためという。

ニュービジョン紙によると、バーレ郡選出のスレイマン・マダダ議員は「カユンガ地区出身で、性体験のない女子生徒に限り」、学費を肩代わりするつもりだとして、参加者を募った。

参加希望者は産婦人科の検査を受ける必要があるという。

性体験がなくても、男子生徒は対象にならない模様。

報道によるとマダダ議員は、「若いうちから、予防措置をとらないまま性経験をもつことがいかに危険か、子供たちは知る必要がある」と述べ、若者に責任ある生活をするよう呼びかけるほか、保護者に対しても、エイズなど性感染症の危険について子供に教えるよう呼びかけた。

ウガンダは1990年代当初、地区によってはHIV感染率が3割に達するなど、世界的なエイズ禍の中心地とされていたが、その後は政府の啓蒙活動などによって、感染率は6%前後にまで低下した。

人口30万人の中部カユンガは国内でもHIV感染率が高く、住民の8割以上が少なくとも近親者1人をエイズで亡くしているという調査結果もある。

○○○ コメント ○○○

先月、05年6月に、12番目の妻を決めたというスワジランドの独裁者 もいるが、同じアフリカでもこの、マダダ議員はすばらしい行いをしている。

スワジランドでは、40%がHIV感染者で、平均寿命が40歳に満たないというデータもある。

このウガンダでも、地区によっては30%も感染者がいたと言うから、まさに暗黒の国だったわけだ。

それでもやればできるのであって、今は5%(まだまだ多いが)にまで減っている。

ウガンダには、イディ・アミンという有名な独裁者がいた。

あだ名は”食人大統領”、極めて残酷な独裁者である。

故チャールズ・ブロンソンも出演していた「特攻サンダーボルト作戦」という映画がある。


'76年6月27日、実際に起きた大量人質ハイジャック事件から、7月4日、ウガンダのエンテベ空港、イスラエル軍特殊部隊による電撃救出作戦までをを克明に描いた大作である。

このときにアミンという男が、ウガンダの大統領だった。

こいつは人の命を何とも思わない、本物の独裁者だった。虐殺した国民は30万人とも40万人とも言われる。

しかも、驚いたことに、2003年、ついこの間まで生きていたのだ。

「憎まれっ子世にはばかる」の代表選手だ。

そのウガンダにも、このような心ある議員がいて、国民の教育レベルを上げようとしている。

非常にゆっくりではあるが、アフリカだって向上していくことだろう。


中国があれほどけ成長することを、資源や環境、食糧問題などで歓迎しない人も多いが、まさにアフリカは、繁栄から取り残されている。

それが地球のためかもしれないが、アフリカ人のためでないことは確かだ。


別に自然の中で生きることが未開だといっているのではない。

病気や災害、自然環境のあらゆる危険から、身を守る術が極めて少ないというのは、同じ人間という観点で見ると、やはり気の毒だと思う。

だからと言って、夢のエネルギーはなく、食料も有限、環境も脆い。

今のところ、しばらくは私にできることはなさそうである。それもまた悔しい気がするけれど。

  

城下町けんぞう