スペインの首都マドリード郊外のトレス・カントスで11日、同性カップルの婚姻届が受理された。

スペイン下院が05年6月30日、同性間の結婚と養子受け入れを認める法案を賛成187、反対147で可決。

同法が国王の署名をもって7月3日から施行されて以来、初の同性結婚の成立となる。

結婚式を挙げた男性カップルは、30年間付き合ってきたという精神科医カルロス・バトゥリン・ヘルマンさんと、店舗ディスプレーを手がけるエミリオ・メネンデス・メネンデスさん。

2人は、結婚式を執り行ったトレス・カントスのホセ・ルイス・マルティネス町会議員の前で、夫婦になることを宣言した。

結婚の宣誓終了後、2人は抱き合い、指輪を交換したが、キスはしなかった。

結婚式後、メネンデスさんは「私たちは、幸せを願い、お互いを愛する、ごく一般的な人間」だと述べ、同性結婚に反対するカトリック教会に対し、同性カップルの結婚を認めるよう求めた。

欧州ではスペインのほか、オランダとベルギーが同性結婚を認めている。

しかし、同性結婚法案を推し進めた社会労働党のメンバーで、同性愛者の権利を求める活動を行うペドロ・セロロさんによると、スペインが認めた同性結婚は異性結婚と同等で、他国が認める同性婚よりも、より進歩的な内容だという。

スペイン政府は、国内の同性愛者は人口の約1割にあたる400万人と推定している。また、ある世論調査によれば、国民の6割が同性結婚を容認しているという。

一方、同性結婚に反対するカトリック教会の指導者らは、各地域の当局者に対し、同性カップルからの婚姻届を受理しないよう、呼び掛けている。

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ベルギー・オランダ・カナダに次いで、4番目の同性婚容認国となったスペイン。

カナダの場合、確かまだ上院を通過していないはずなので、スペインが3番目ということになる。


順序は良しとして、他の国に波及する可能性もあるだろう。

カルロスさんとエミリオさん、30年待った甲斐があってよかったね。

ここまで真剣に愛し合って待ち続けるという彼らの態度には、本当に真剣なものを感じてしまう。異性のカップル(と比較することからしてよくないのかもしれないが)でも、30年も一緒にいるのは、統計から言っても6割程度。

こんなカップルには、喜んで祝福を与えたい。おめでとう。

それにしても、30年で驚いてはいけない。

なんとスペインの人口1割が同性愛者で、6割が容認している…。本当ならすごいことだと思う。

日本の場合の同性愛者がどれくらいいるのか知らないので、比較はできないが。

申し訳ないことに、私には同性愛者の気持ちがまったくと言っていいほど分からない。

なので、軽蔑しようとは思わないし、すべての権利が保障されるべきだとは思うけれど、老若男女を含めた10人に1人が同性愛者というのは、本当に驚きであった。

日本の場合、最近のレイザーラモン住谷君の活躍で、ハードゲイにも脚光が当たって(?)きてはいるが、同性愛に対する偏見は根強い。

だから潜在数を考えれば、1割という数字は地球的にリーズナブルなのかもしれない。

カナダの同性婚 については、結婚式を宗教的な儀式として認められないとか、制約が確かについていたが、自ら言うくらいなのだから、スペインの制度は進歩的なのだろう。

何をもって進歩的と言うのかはちょっと良く分からないけれど。

また、同性愛・同性婚を認めること自体が進歩的なのかどうかも知らないけれど。

日本に同性愛者の統計などあるのだろうか。スペインの400万人という数字にはびっくりしたが。

ネットでいろいろ検索してみると、あった、あった。

10%という数字は、古今東西、昔も今も、らしい。

日本でも統計調査が行われていて、その中に出てくる数字でも、10%前後という結果の出ているものもある。

そうだったのか、知らなかった。

なら、日本も同性の結婚を合法化してしまえばいいのに。

「いや、そう簡単にいくものじゃないよ」

と、真っ先に言う人は頭がかなり老化している。

世の中には簡単なものはひとつもないが、簡単にできないものもひとつもないのだ。

常々思うけれど、日本のマスコミというのは、こんな老化脳の集団だと思う。

理由は、考えていない。つまり見たこと聞いたことを流すだけ。これを一般的に「子どもの遣い」と言う。

第二に、全員が同じ事しか言わない。

小泉内閣はだめだ。郵政民営化が否決されたら解散総選挙。

「そんなことお前らに言われんでも、分かっとるわ」

という報道のオンパレード。

「さんまのスーパーからくりテレビ」の「ご長寿早押しクイズ」で、前の人の珍答に引っ張られる老人が常にいる、というよりほとんど。

日本のマスコミも同じ。誰かが言ったら同じことをずっと言ってるだけ。

つまり、老化脳の持ち主がいくら集まっても、ちゃんとしだ報道などできはしないということである。

思うに、彼ら大多数のマスコミに欠けているものは、問題意識だ。

問題意識を持てば、目が耳が、脳が情報を引っ掛けてくるのである。

そして脳の中で情報をリンクさせるのである。

今日本が一番悩んでいる問題は何か。

郵政民営化ではない。少子化だ。

同精婚を認める。

そのカップルの間に養子縁組した子どもを嫡子と認める。

養子縁組の市場が大きくなる。

婚外子を産むことへの抵抗が緩和される。

少子化解決策のひとつになる。

アメリカの養子縁組市場はかなり大きい。

アンジェリーナ・ジョリーがビリー・ボブ・ソーントンと離婚したのも、彼女が養子縁組した娘を可愛がりすぎたことに原因がある。

以前一緒に仕事をしていたアメリカ人女性は、中国系の女の子を養子にしていて、時々会社にも連れてきていた。

専門家でもなんでもない私でも、これくらいのことは言えるというのに。

「うちは郵政民営化なんて、もうどうでもいい。少子化問題を徹底的に考えます」

くらいのことを言える所がひとつでもあれば、もう少しましな国になると思うのだけれど。

  

城下町けんぞう