前回のまとめ
・ATバンパーは乗り上げ復帰とコーナー接触時の捻じれ方向の力を相殺する効果がある
・スラダンやピボットはコーナー出口のオーバーステアを補正する効果がある
・速度が出し切れるかどうかより、少しでも止まらないマシンづくりのほうが効果的
さて
最後はパワソです
とはいったものの
今回は本当になんかやろうって内容じゃないです
どちらかというと
消極的な考え方です
まずはモーターですが
スプリントダッシュかマッハダッシュで
特に酷いハズレを引かない限りはそのまま使えばいいと思います
目安で言うと34000くらい回ってれば十分だと思います
なぜかというと
それ以上回るモーターで
絶対完走するセッティングはめちゃくちゃ難しいからです
ひょっとしたら今レースシーンで優勝しまくってる人は
そのくらい余裕なのかもしれませんが
我々はとりあえずこれからレースマシンを仕上げていく段階です
絶対無理なんでやめときましょう
恥ずかしながら私はいろんな人に教わって
ようやくハイパーダッシュで安定走行できるようになってきたところです
40000rpmのスプリントで完走するなんて夢のまた夢です
とはいえタイムアタックや
店舗でのフリー走行で速く気持ちよく走らせるには
物足りないモーターかもしれません
レースマシンに使うものとは別で
めちゃくちゃ回るモーターを用意するのも勿論ありだと思います
やっぱり気持ちよくぶっ飛ばすのもミニ四駆の醍醐味ですからね
続いて電池ですが
強豪レーサーに聞いたら全員が同じ答えですが
放電機が必須
と答えてくれました
レース会場ではどんどん名前が呼ばれてレースが進んでいきます
そんな中で細かいセッティングを詰めていくのは限界があります
そういう時は電圧を調整して
速度を落として完走することが最も無難な勝つための手段になること
これが一点と、もう一つは
コース3周のマシン挙動を合わせるためです
仕事柄電気業者の方とお話しする機会があるんですが
電気の流れは水に例えるとわかりやすいと言われました
電圧=水圧 電流=水流
みたいな感じです
抵抗は・・・抵抗ですかね(笑)
電池の電圧を上げるのはスポイドに水を満タンまで吸わせている状態と同じです
一定の力でスポイドを押すと
はじめは勢いよく出ますが
だんだん出てくる水の勢いが安定します
そして最後のほうに少しずつ勢いが落ちていきます
電池も1.6vまで充電すると
はじめの一瞬だけモーターの回転数がMAXの状態で
そこからすぐ1000~2000rpm程落ちてから
しばらく安定(サチュレート)して
そこからさらに落ち始めます
ブレーキをセッティングするとき
たいてい1週目を走り切ることを目安にしてしまいがちです
毎回電圧を安定期より高めにしてしまうと
2周目と3周目は電圧が落ちた状態で
1周目のフルパワーと同じブレーキセッティングで走ることになってしまいます
結果としてより安定して走るようになるならまだいいですが
ミニ四駆の場合は減速抵抗が邪魔をして
遅くなった上にコースアウト
なんてこともあります
競争してる最中に相手の後ろでコースアウトするときほど悔しいものはありません
電池の電圧は高ければ高いほど良いというものではなく
電圧がしばらく安定するポイント
私の体感の目安では
X4miniで1.43~1.45vくらいの表示の電圧が安定期です
まあ電池も慣らしたり選別したりするものなので
もっと高電圧で安定する個体も作れるのかもしれませんが
コストがかかりすぎるので私はやりません
とはいっても
古い電池はこの安定期の時間がどんどん短くなっていく印象があるので
定期的な交換は必要かと思います
フラットレーサーはネオチャンプの買い替えに一番金をかける
なんてことを聞いたことがあるくらいです
これにて第1章ガチ四駆のコンセプト考察は終了です。
私自身本気でレース用のマシンを作ろうと思ったのはここ最近の話で
ぶっちゃけこのブログも
いつもお世話になってる方々の受け売りがメインです
私のことをご存じの方はアイツが言ってた内容だなって思われちゃうくらいです(笑)
教わって理屈ではわかっているからと言って
いざ作って走らせて見ても
思いがけないところの初歩的なミスや見落としでうまく走れなかったりと
現代ミニ四駆はそれほどに複雑で奥が深いです
こうしてブログで発信することによって
いつも私がレーサー仲間に教わっているときと同じような
気づきの一助になれれば幸いです
ということで
次回からは第二章工作編です
うちの制作環境はガチ勢の中ではかなり劣悪な方なので
無いなら無いなりにこうすればできるよ!
っていう感じの
コストをかけないマシンづくりを紹介できたらと思っています
~第一章のまとめ~
・今やガチマシンはフレキだけではない
・レースで勝つには総合力が必要
・作ったマシンのセッティング自由度は限界がある
・小径2㎜ブレーキのバンクスルーがトレンド
・上記セッティングは実は全シャーシ無加工では不可能
・資金や自分の得手不得手とシャーシの特性を知りガチ四駆をするための相棒シャーシを選ぼう
・タイヤが小さいと重心が下がる。飛躍的に完走率がアップする
・スプリントやマッハダッシュのマシン速度は最少タイヤでもコース攻略の限界を超える
・ATバンパーは乗り上げ復帰とコーナー接触時の捻じれ方向の力を相殺する効果がある
・スラダンやピボットはコーナー出口のオーバーステアを補正する効果がある
・速度が出し切れるかどうかより、少しでも止まらないマシンづくりのほうが効果的
・モーターは絶対完走できる回転数じゃなきゃ宝の持ち腐れ
続く・・・