借りていた蜂飼耳訳の「鴨長明 方丈記」(光文社古典新訳文庫)を読了した。
 本書は、訳者まえがきから方丈記の訳文・原文、訳者エッセイに訳者解説・あとがきなどから成る。「方丈記」は非常に短く、この文庫本が非常に薄いのが驚きであった。
 

 オレからすると鴨長明は、運悪く在野となり、狭いところに住んで浮世に暮らすような人物と思っていた。しかし、意外にも世間への関心も持っていることを今回初めて知った感じである。そういう部分が却って人間的であり、寄り添いやすい雰囲気を醸し出しており、長年読まれ続けているのではないかと思った。あの狭いところでも最後まで楽しみを捨てきれず和歌等を手元に置いて風流なところがあるのが、ある意味理想の定年後の過ごし方にも通ずるように思えた。
 

 方丈記には、数々の災害にあってきた前半部分、それから運が悪くて思うようにならず、50を過ぎて遁世生活について入った様が書かれている。自分も50前であるが、このような生活もまた良いかもしれないと感じた。
 

 訳者蜂飼耳の解説やエッセイも面白く、とても良かった。
 大いなる矛盾! デジタルデトックスしながらSNS投稿のような感じ!? とても面白かった。