今日久々の「パーク・ライフ」を読み終えた。

 芥川賞受賞の表題作と「flowers」の2つの中編が収められた文春文庫である。


 特に何が起こるでもない「パーク・ライフ」は、まさに日比谷公園周りの人々が描かれた作品である。当然、公園に限らず多数の人間があらゆる所にいて、それぞれに様々なドラマがあるはずだ。本作はそのごく一部を抜き取ったものである。登場人物は、なぜか皆それぞれにまあまあ魅力的である。自分の捉え方とか行動次第で、平凡な日常も様々なドラマになり得るのだろうとも感じた。とにかく不思議な作品である。短い小説であり、今後も折を見て読み返したいと思う。
 

 もう1編の「flowers」は、どのキャラにも感情移入できなかった。様々なことが描かれそれなれには面白かったと思う。
 

 とにかく何か魅力的である。さすが吉田修一だと再認識した次第である。相変わらずろくな感想が書けない…。