今年東京と神戸で開かれるデ・キリコ展のガイドブックである。

 東京展は先月から8月まで開催され、本書はそれに合わせて先月発売された。9月からの神戸展にはオレも行こうと思っている。05.8.7の北九州市立美術館分館「巨匠デ・キリコ展」以来となる。今からとても楽しみであり、予習・復習を兼ねて購入した次第である。
 

 第1特集は「デ・キリコ展ガイド」である。初期の形而上絵画, そこから一転して伝統, 最後にシン・形而上絵画へと進化していく大御所というイメージだが、そう単純ではないことが詳しく解説されている。大充実していてとても良かった。大ファンである横尾忠則のコメントや又吉の書き下ろしもユニークであった。
 第2特集は「深堀り!デ・キリコ」である。人となりや時代背景等が解説されていて、こちらも興味深い内容だった。
 第3特集は「日本アートの旅」と、デ・キリコとは関係ないものである。「いつかは観たい!「この1枚」」として、神田日勝の「馬」や鴨居玲の絵など4点が紹介されていた。いずれも見に行きたくなるようなものだった。さらに直島の紹介がされていた。こちらも大昔に1度行ったきりであり、またいつか行ってみたいと思った。
 

 とても充実して読み応えのある本だった。